2008


2007年のまいベストを。

洋画
@ボーン・アルティメイタム 
A
墨攻 
B
アポカリプト 
Cメルキアデス・エストラーダの3度の埋葬 
Dリトル・ミス・シャンシャイン Eヘアスプレー Fハッピーフィート Gラブソングができるまで H
ナオミ・ワッツ プレイズ エリー・パーカー IプロジェクトBB

あれあれ、主人公は僕だった 善き人のためのソナタ パヒューム あるスキャンダルの覚え書 レミーのおいしいレストラン が。

邦画
@魂萌え Aしゃべれどもしゃべれども Bそれボク 

 以下順不同 大日本人  怪談 めがね 続・三丁目の夕日 ハチミツとクローバー 酒井家のしあわせ XX   そして ワーストは 象の背中  さくらん

テレヴィ
@拝啓、父上様 A医龍2 Bわたしたちの教科書 CSP Dハケンの品格 Eバンビーノ Fガリレオ

番外 時効警察・帰ってきた時効警察

小説吉田学校

1983年、山本又一朗製作 森谷司郎監督。
出て来るのは実名の政治家、政治家が政治家らしかった頃、また演じる役者さんがくせものばかり。
森繁久弥の吉田茂、迫力と貫禄。西郷輝彦の田中角栄(ダミ声と扇子姿!)にはびっくり。池田勇人から佐藤栄作、渡辺美智雄から福田赳夫、いやはや。

後半カラー化になると、若山富三郎の三木武吉、梅宮辰夫の河野一郎、俄然「仁義なき戦い・代理戦争」っぽくなって、どんどんドロドロ化を。面白いのです、これが。小池朝雄の浅沼稲次郎なんて、歓声!を上げちゃいました。社会党代議士西村栄一に、小林稔侍。

大河ドラマ化すると面白い題材、今まず映画にするなんて無理。ある意味、スゴイ映画でありました。

2008.1.3 DVD R ★★★☆

蟲師
原作のコミックは未読。大友克洋監督。
オダギリ ジョー扮するギンコ、100年前の日本にいた蟲と呼ばれる妖しい生き物の謎を紐解き人を癒す「蟲師」。
背景となる日本の自然スケールが素晴らしく、文字で蟲を封じ込む力を持つ娘(これが蒼井優さん!)と蟲たちの対決というエピソードもなかなかのもの。
ただ、鍵となる女蟲師ぬい(江角マキコ・何を語ってるのか聞き取りにくいったらありゃしない・・)の存在が不可解で・・すみません・・途中こっくり眠ってしまいました。

2008.1.5 DVD R ★★☆

椿 三十郎
公開中の「椿 三十郎」は、予告編観ただけで本編観る気起こらず・・・。

黒沢作品のわがベスト、劇場で2回、その後ビデオで何回観たことか。そこで、久々に。
この映画の素敵なところは、笑いがいっぱいというところ。なんせ明るい明るい。
しかし改めて観ると、室戸半兵衛さんは可哀相なくらいコケにされまくり、そりゃあ腹の虫もおさまらないですわぁ。

三船敏郎の椿三十郎ってイメージはド強烈なのでして、いくらなんでも織田裕二ってことはないだろうと・・イメージとしたら 5年後の長瀬友也あたりなら許せるかも。
アース
今年初の劇場映画。お子様割引もあって、場内は活況の態。

制作5年・撮影日数4500日、究極の命のドラマ・・なんだそうらしいのですが。
こうもナレーション(渡辺謙さん)で仰々しく語られると、正直なはなし、このご時世のドキュメンタリーの宿命で、ほんまかいなぁと猜疑心がふつふつと。

セイウチの群れに対抗することも出来ず餓死してしまうであろう北極グマの姿も、弱ったクマさんをどっかから持ってきてカメラの前に放り出したんじゃなかろうか。
群れから逸れてしまったらしいアフリカゾウの親子にしても、ナレーションで語られるだけで、ほんとはすぐ近くに群れがいたりして。

どうにも偽装慣れしてる観る側にしてみると、この崇高な世界に入り込めないというのは・・辛いことです。

2008.1.14 津 マイカル ★★☆


テレヴィ

冬ドラ、出来る限り1・2回と観てみると・・けっこう粒ぞろい・・なんであります。

いちばんは、大好きな小日向さんがまさかの主演。フジテレビさんはそれだけで豪い。「あしたの、喜多義男」。
ちょっとシュールな味もあって、また、人のいい小日向に抗するワル小日向 (実は小日向さんてのは、「それボク」での非情裁判官ってのも 似合う役者さん) という二面性もあって。
期待充分。
しのぶちゃん こと吉高由里子さんが可笑しい!「善男ちゃん、嬉しい?」って・・足裏マーサーッジさせてもらって・・◎

「斉藤さん」・観月ありささんピタリの正義のママ、右往左往するミムラ奥さんが なかなかと可愛ゆく微笑ましく、斉藤アンチの高島礼子さんと、ちょっとした社会的構図?も裏にみえてきて面白いです。○

「交渉人」・米倉涼子さんが警視庁特殊班の交渉人・ネゴシエーターに。
人肌脱いでの見せ場もあって カッコイイったらありゃしない。スーパーでのお買物もきちんとしてらっしゃて。犯罪人との過去のいきさつがあるらしくミステリ含み。妹やら友人とのエピソードは意味があるんでしょうか。いささか疑問。△

「1ポンドの福音」・黒木メイサさんのシスター・アンジェラ、まあシスター姿が似合う。小林聡美さんのジム会長からもたいまさこさんの修道院院長と脇の構えがよろしいです。・・が、観続けるのには・・。

鹿男あをによし」・奈良が舞台。近鉄電車です。これが嬉しいこと。
玉木宏さんが、どんどん鹿化、2回目では早くも顔が鹿化。鹿に同化しちゃって。
どんどん面白くなってきて・・これは眼が離せません。藤原くん こと 
綾瀬はるかさん、鹿さんから「こいつは 馬鹿か」 とののしられても一途にボケ続けるあたり最高。
きりりとした眼で どうやら 要になりそうな 堀田イト役の 
多部未華子さん、この娘がまたいいのだ!
そうそう、テーマ音楽(佐橋俊彦)がまたよろしい!◎



エジソンの母」・顔がきれいなだけで面白くないやつだ、と婚約者(谷原章介さん、この方優しそうな顔してクールにキツイお言葉をという役が得意に・・「わたしたちの教科書」でも・・) にボロクソにけなされる女性教師、この伊東美咲さんが正しくよろしい。
天才児の母役に、ひさびさ坂井真紀さんが。けなげで 可愛く年とられて、またまたよろしい。
「1」プラス「1」はなんで「2」なの?に始まり、ちょっとしたファンタジーの趣もあって、これは相当に面白くなりそうな予感。◎

「薔薇のない花屋」・盲目のヒロイン竹内結子さん、三浦友和病院長に仕えるそっくりな女性は誰だ、初回からいろいろ煮詰まっています。
カブリもので顔を隠す娘 というのもよろしいです。・・と思っていたら盲目ヒロインがやっぱりなんと?・・2回目以降、完全に興ざめ。ちょっと人を馬鹿にしてません?

「未来講師めぐる」・宮藤官九郎ドラマ。満腹になると20年後の未来がみえるというのは、ちょっぉとついてゆきかねます。深田恭子さんが「下妻物語」の桃子口調で、これはこれでよろしいのですが。

「××夫妻の仁義なき戦い」・××には、意味深な・・。中味の台詞ひとつひとつは 相当に鋭いところも。
ズズンとそこんとこ深く入ってほしいのですが、そこは日曜ドラマ。そこいらへん、微妙。なんで、藤田まこと がってあたりも、微妙。△

びっくりしたのが、NHK単発の「最強ウィルスドラマ・感染爆発」(1月14日)。
日本があっという間にウィルスにという恐ろしいドラマ。ウィルスってのが眼に見えないだけ余計怖いドラマに。「医龍」の林宏司さんの脚本。

スウィーニー・トッド
フリート街の悪魔の理髪師・・にジョニー・デップ。ティム・バートン コンビ初の「シザーハンズ」ではハサミを持たしたら超人というデップさん、今回はカミソリ刀を自在に操るデップさん。

さてさて、ミュージカルなのである。ところがミュージカルを観たという印象が 全く残らないというのは、どうしたものか。元はブロードウェイ作品とはいえ、別にミュージカルにしなくてもよかったのでは。

デップさんのニコルソン風のお顔、ヘレナ・ボナム=カーターさん(ミセス・ラベット役、原作ではかなり重たい存在だとか) の ワルくってカワイくって母親もしてという いい感じ、全体の色彩トーンの妙味と 充分の面白さなのですが。

ちょっと血しぶき 飛びすぎかな?

2008.1.20 津 マイカル ★★★
28週後・・
「28日後・・」の続編、といっても観ていないのですが、とんでもウィルスが蔓延しロンドンがほぼ壊滅した後日談・・らしいのです。感染すると瞬時に凶暴性を引き起こし 見境なく人間を襲う・・というウィルス。

「アイ・アム・レジェンド」やらNHK「ウィルス 感染爆発」を最近観ているだけに、この映画 またまた怖い。

姉弟を軸に、父母がウィルス感染という展開、そして「感染者は隔離せよ。識別不能の場合は全員射殺しろ!」という軍隊のマニュアル。
このパニック描写がスザマシく 正に地獄。
街が ガスに包まれ、また焼かれゆくあたり 正義の名の元にという戦略の怖さは ウィルス以上かも。

突っ込みところもイロイロあるのですが、これは 傑作。

2008.1.25 四日市 109 ★★★★

アメリカン・ギャングスター

1970年代、ベトナム戦争 カシアス・クレイ の時代。
麻薬を商品として、産地直輸入で 扱う。そして密輸ルートは アジア駐留の軍人を仲介して。
実在した(今も) 黒人ギャング フランク・ルーカスに デンゼル・ワシントンさん 故、まあ 非のうちどころないよな カッコよさ。顔色ひとつ変えず ぶっ殺す様,、派手な服装 大嫌い、まあ 惚れ惚れ。しかし しかし。

そんでもって ラッセル・クロウさんの正義の刑事ってのも 今ひとつ似合っていなくて。役柄としては、双方 入れ替わったほうが しっくりくるなあ という思いがありました。

まあそれはそれとして、リドリー・スコットさんときたら 観ちゃいますもんねぇ。
そして そうとうに 好きな映画のタイプになってるんですけど・・ウーン。

2008.2.2 津 マイカル ★★★☆ 

ラスト、コーション
色 戒

まあ なまめかしい。アン・リー監督の入魂の一編 2時間半 どっぷりと。

波乱の人生歩むチアチーに 
タン・ウェイ(湯 唯)さん。彼女が ほんま 素晴らしい。「眼」の光り方が ほんにほんに 素晴らしい。
色仕掛けで トニー・レオンさんに接近するのですが、同志を相手に訓練のためだけに○○する といったあたり、また話題となっている ○○シーンでの圧倒感、 ただただ 素晴らしい。

上海の街並みの風情 煙草の煙りの流れ具合 人力車と3色の風車 もうどこをとっても 美しすぎます。

抗日戦時下を背景にした 女と男の 心の揺れと肉体の業、お見事!

2008.2.3 鈴鹿 マイカル ★★★★★ 雪から雨にという 日曜日。


チーム・バチスタの栄光

原作(海堂 尊)もしっかり読み、テレビ「医龍」バチスタチーム・ドラゴンにもあおられて。公開初日に。

原作での田口内科医が女性という設定に。映像的には「ガリレオ」と同じく やっぱコンビの片方は女性でないと 正解です。このグチ外来担当の 竹内結子さんが、ワンテンポずれた間合いで 私 好きですよ。

そして 厚生労働省役人 白鳥に 阿部寛さん、こちらは 原作のイメージにぴたり。(「トリック」の上田に似たタイプかな?)

病院内連続術死が 事件なのか事故なのか、そして映画になると 手術シーンひとつにしても迫力が 違います。やはり よく理解できます。

原作をほどほどにまとめて よく出来ました という感じもあって、医療の根深い問題とかに もちょっと 迫ってみるべきだったようにも。

2008.2.9 津 マイカル ★★★☆ 雪が雨になっての昼下がり

歓喜の歌

今日は 映画のハシゴを。「チームバチスタ・・」終わって 食事して 夜の回。

大晦日のふたつのママさんコンサートが ダブルブッキング、文化会館の 全く仕事しない状態の飯塚主任は さあどうする?
という 立川志の輔さんの新作落語が元ネタ。

それなりに面白いのですが、前半の展開がなんとも退屈。弾みません。立川談志師匠から俳優陣もなかなかのものなのですが。
そして 後半になってようやく弾み出します・・。

小林 薫さんが 最高の駄目オヤジっぷりをみせ、安田成美さんのほんわかリーダーっぷりもマル。
ラスト、離婚寸前の妻 浅田美代子さんを前に みせる 小林オヤジの悶絶表情が泣かせます。

2008.2.9 津 マイカル ★★★

サイドカーに犬

長島有 原作、根岸吉太郎 監督。

うん、小説を読んでるような映画という感じ。

竹内結子 (ゆうこって入力しても 出てこない、でも 結ぶ子って書いて ゆうこって 好いなぁ)さんというと、私にとってのベストは テレビ「不機嫌なジーン」。

 仁子 と書いて よしこ、それで ジーン だったかなぁ。
この映画では、ヨーコさん なのだ。

別に竹内さんじゃなくても、このヨーコさんは いける。麻生久美子さんでも宮沢りえさんでも。

なんの話だったっけ、そうそう この映画は 薫さんの目線での映画、小さい頃の薫さんの眼から見た ヨーコさんの映画。
この小さい頃の薫さん、松本花奈さんが 実につつましくて いいのです。

さらっと いい味の映画でした。

2008.2.10 DVD R ★★★
ラッキーナンバー7
けっこう忙しい映画に。
顔ぶれの豪華さに あれあれしてるだけで 疲れるような。

ブルース・ウィリスさんが 渋くもよろしい殺し屋さんで ひともうけ役。
ルーシー・リューさん 検視官役で 珍しく? 楽し可愛い ふたもうけ役。
モーガン・フリーマンさんは ビニ袋かぶせられ 見せ場もなく 大損役。

2008.2.15 wowow 録画 ★★★
エリザベス・ゴールデン・エイジ
ブランシェットさん シェカール・カプール監督コンビの「エリザベス」続編。
1580年代、エリザベスも50代にというとき。貫禄充分で、外国からの若い王族を 軽くいなしといったクィーンの日常風景が 面白く、ブランシェットさん 圧倒的な巧さをみせてくれます。騎馬姿もぴたり。

暗殺事件が起こる、無敵スペイン艦隊が攻めてくる とクィーンに安息の日々はなく、クライヴ・オーウェンとの はじめてのキスも 無に。

侍女ベスに扮した アビー・コーニッシュさん たいした見せ場もないのですが・・・まあ、愛らしい。キッドマンさん ワッツさんに次ぐ オーストラリア女優さん。あの急死したヒース・レジャーさんと「キャンディ」という映画で共演も。ふっくら感が たまりません。

2008.2.17 津 マイカル ★★★
アビー・コーニッシュさん  キャンディより

転々

「時効警察」マニアにとっては、必見。

しずかさん(麻生久美子さん)も ちゃんとポリ姿で。岩松 了さんも ふせえりさんも勿論。
「スナック時効」ってのがまた笑っちゃう。
オダギリ ジョーさんと三浦友和さんが 延々転々 東京の街を歩くという 正しくロード・ムービー。

三木聡さんらしい 小ネタ満載の そして ちょっと哀しげな人々の温かさが せつない映画に。

「善男ちゃん、気持ちいい〜?」の わあー 吉高由里子さんが 最高。そして、「岸部一徳」役の岸部一徳さんが セリフなしで、また最高。

2008.2.22 津 大門シネマ ★★★☆
東京タワー オカンとボクと、時々、
オトン

原作も読んでいない テレビ版も映画版も 観ていない、というのもナニなので 観てみました。

役者さんが みな よろしい。ベタベタしすぎないのも よろしい。緻密なロケセットも  よろしい。ボク こと オダギリジョーさんの自然な語り具合も よろしい。

しかし、ちょっと長い 長すぎる。オカンが 何度でも生き返る というのも なんだかなあ。

内田也哉子さん 裕也さんと希林さんを親に 外国で暮らし 今は著作・音楽活動を。2児の母。初の映画出演。若きオカン役、彼女が 初々しく 足腰座って 素敵です。
そうそう 松たか子さん、出番少ないけど 光役でした。

2008.2.23 DVD R ★★★
イン・ザ・プール
ココ最近、オダギリジョーさんばっかし 観てるよなぁ。

「時効警察」にはまって以来、 三木聡ものを 連続して。すると 必ず オダギリ・ふせえり・岩松了セットが。そうそう、岩松監督で オダギリ&麻生久美子 映画も待機中とか。

そそそして、オダギリは ついにキム・ギドク作品にも。「非夢」というタイトル。別れた女性を忘れられず 彼女の夢をみる男、男が見た夢のままに行動してしまう女、どうなるどうなる 楽しみです。

そして やっと、さかのぼって この映画を。

勃起止まらない男に ジョーさん、火の元心配症女に 市川実和子さん その先輩上司に ふせえりさん、とんでも精神科医に 松尾スズキさん えーっつ、この方 「東京タワー・・」の脚本家さんだったのだ・・。
おもろうて やがて哀しきの 三木ワールド、安心。感心。

2008.2.25 DVD R ★★★
L change the world
「デスノート」世界から 遠く離れて、エル大活躍、まさか「ダイハード」ばりのアクションまで見せるとは。飛行機に飛び乗りる、自力で暴走飛行機を止める、正に エル 世界を救うの図。

正に松山ケンイチ ショーの趣、そして福田麻由子さんが 時に可愛く 時に壮絶に。

中田秀夫監督 けっこうワクワクで 面白く 観させていただきました。エルと真希と天才少年が 自転車でってあたり 乗りましたよ。

2008.3.2 津 マイカル ★★★☆
上野樹里さん
今年のアカデミー賞を ちらちら観ましたが、あまり面白いものではなく、ただスザンヌ・プレシェットさんが1月に亡くなっていたことを はじめて知り ややショックを受けてしまいました。このことはブログで。

それはそれとして 驚いたのは 「スジナシ」での 樹里さん!2月24日 深夜 CBCTV。
鶴べはんととの 即興劇、裸足での「影」役のぶっとびセンスは ただものではない様を。
また 兵庫県加古川市生まれだけあって やわらかい関西弁に 惚れ惚れ。大物です、彼女は。
 

天然コケッコー

山下敦弘 監督。くらもちふさこ 原作。渡辺あや 脚本。

この感じ、まあ なんというんでしょう。なんにもない世界が ゆったりゆっくり、されど 生活は いつもクライマックス。

中学生ヒロインのそよちゃんの、少し天然の 一生懸命っぷり。演ずる 夏帆 (なつほ と思ってたら かほ)さんが 素敵です。転校生大沢君への思いも ちょっぴり挑発的で 可笑しくも愛らしい。
おもらし得意の 妹さっちゃん (またまた 天然!)との ちょっとしたシーンが また愛おしい。


島根県浜田市という背景が 絵になっていて、海へ行くのに延々とことこ皆が歩くあたり 至上、ちゃんとJRも通っているのだ。「行ってきまぁーす」じゃなくって 「行って帰ってきまぁーす」の世界なのだ。

「父ちゃんの愛は重すぎるから たまにはいいよ」という そよ母 夏川結衣さん。よいなぁ。

ただ、日本語字幕で観ないと 台詞の妙味 よく判らないところが・・。字幕なしで1回、字幕ありでもう1回、観てしまいました。

2008.3.3 DVD R ★★★★

ライラの冒険
主人公のライラ、 気は強い 嘘をつかせたら誰にも負けない という際立ち少女。はっきり云ってカワイクナイ。
されど そこが面白い。
そして この世界では、ダイモン(守護精霊)とよばれる 動物の分身が 一人に一匹必ずというのが また面白い。ライラのダイモンは「オコジョ」( ただ子供のころは いろんな形に変身してしまう ) まあオコジョというと たぬきに似てないこともない動物。そこが またちょおーと嬉しい・・。

わたしのダイモンというと やっぱり たぬき、おお ライラの世界には 死ぬまでに 一度は行ってみたいなぁ。

ともかくも、 ライラの友となる クマさん、酒びたりの生活模様からと 描写も細かく、勇姿イオレクに惚れ惚れ。こいつが、この映画の 白眉!
また 脇の方々も 性格破綻気味のコールター夫人に ニコールさん、ちょっと悩ましい魔女 に エヴァ・グリーンさん、もろ西部劇っぽい白髭男に・・ と揃っています。

次の展開も このメンバーでという 期待が。

2008.3.9 津 マイカル ★★★★
母べえ
わたしは、吉永小百合さんという方に 全くの興味も思い入れもなく、この映画でも ああ 吉永さんが 母べえ役でいたなぁ という思いで。
いってみれば 空気みたいな感じの女優さんで あやういところがなにもないというのは・・・。

それはともかく、やっぱ 山田洋次さんの映画です。
山田映画というのは なにより心地よい わかりやすい。 静かな佇まいを観てるだけで 落ち着けるってのは 最期の日本映画の技師だと思います。

母べえの周りは いいひとばっかしだったなぁ。

「ほんと いいひと」 山ちゃん こと 浅野忠信さんが キリスト風に 素晴らしい。
「あたしにとっては やすらぐひと」 奈良のおじさん こと 鶴瓶さんが お釈迦様風に 素晴らしい。
ちょっと怪しげな 組長のオヤジさんも ああ ニッポン人風に 素晴らしい。

原作の野上照代さんのモデル 照べえ(佐藤未来ちゃん)の、「カステラ カステラ」「すき焼き すき焼き」のエピソードが うーん 切なかった・・です。

権力統制の恐ろしさをみせつつ 決して声高でない この 慎ましさ、よい映画でした。

2008.3.13 四日市 109 ★★★★
魔法にかけられて
おとぎ話のプリンセスが 魔女の企みで ニューヨークへという、アニメと実写の大調和。
あっと驚くのは お姫様を追って現代にやってくる王子様が、めでたしめでたしで結ばれるのかと 思いしや、ひとひねりしての展開に。

弁護士宅の大掃除に、ハトからネズミから なんとゴキブリまで動員してというあたり ここんとこも ビックリ。

そうそう、ディズニー予告編に 「大脱走」のテーマが聞こえてきて これまたビックリ。ピクサー一味の ロボットもの、これは楽しみ。今冬公開とかで 12月が待ちどうしい。

2008.3.15 津 マイカル ★★★☆
バンテージポイント
わあああ、得しちゃった という面白さ!

スペインでの国際サミットに出席の 米大統領( ウィリアム・ハートさん)が 狙撃される。
その時間帯を テレビクルー( おお、シガニーさん久々。これまた得しちゃった)、シークレットサービス、テログループ、カメラを取りまくる観光客( フォレスト・ウィテカーさん)、大統領自身( 実は狙撃されたのは 替え玉だったのです。これはレーガンの時代から あったことらしい?)と それぞれの眼で 事件が繰り返されるというという展開に おおお!と歓喜、そして あっという間の 90分というのが よろしい。

犯人グループを猛烈に追跡する バーンズに デニス・クエイドさん、あの「ボーン・アルティメイタム」に負けないくらいのカーチェイスを始めとして 魅せまくります。
展開が早すぎて、テログループの目的やら内輪の事情が やや解りにくいのですが、まあここまで やってくれたら 大往生。ウィテカーさんの いいひとっぷりも また最良。

2008.3.19 四日市 109 ★★★★

テレヴィ

冬シーズンの 1 は 「鹿男あをによし」でした。
奈良を舞台に まあ 鹿さんと狐さんと鼠さんの三つ巴、最終回 あっけなく ナマズは静かになりましたが、藤原さん (綾瀬はるかさん 最高の天然っぷり!そして 彼女がすべてを 救うのでした。)は 鹿さんに「ケチ!」と一喝、鹿さんもついには 藤原さんに負けてしまい という経緯が 最高。

ついには 近鉄電車奈良駅発車前寸前 イトさん (多部未華子さんが また凛々しく可愛く・・)が 小川先生に 魔法のキスを。
よかったよかった。
リチャードこと 児玉清さんの 色シャツ怪演も楽しめました。佐藤俊彦さんの テーマ曲にも 震えました。

最近のサプライズ!といえば・・
綾瀬はるかさんが、女座頭市に!これは 冗談か実か?
この抜擢は すごい。観たい!


「あしたの喜多善男」は、あっさりと死ぬのを放棄しちゃって ちょおーっとという思いが。ネガティヴ善男も いなくなってしまい・。

せっかく 出現した、アンドリュー・ワイエスの「クリスティーナの世界」そっくりの風景が 勿体無いような。

1995年に 名古屋のワイエス展を観て、あの画集も買いましたぞ。それだけに あのドラマ最終回の風景には 思い入れが深く・・。あのシーンに 皆が勢ぞろいしていただきたかった、しのぶちゃんにも来てほしかった。

「エジソンの母」も 最終回が 急ぎすぎて、1回分短縮されたようにも。残念。オリジナルの これぞという佳作ドラマではありましたが。

「斉藤さん」の最終回は しんみり、、ミムラさんの泣きっぷりが 最良でした。

 ちゃんと 全回観たのは 以上 4ドラマ でした。


歌謡曲だよ 人生は

なつかしの歌謡曲11曲をテーマにした 11本の短編。こういうのって けっこう嬉しい嬉しい。

懲りすぎて よくわかんないのや、なんやかんやの11編。

その中から・・
エビスさん作・演出の「いとしのマックス」。もろ 真っ赤なドレスを君に と、エビスマンガそのまんまの不条理風が 微笑ましい。大好きだった歌だけに、ちょっと恍惚。

おさだたつや 作演出の「みんな夢の中」。同窓会での 夢日記、心やすらぐ一編に。
矢口史靖 作演出の「逢いたくて逢いたくて」。さすが 矢口さん、ちゃんと感動ものに仕立ててくれています。出来は1等賞。旨い。

タナカ・T 作演出の「小指の思い出」。大杉漣さん主演の 未来団塊もの、もう少し 時間かけてもよかったのに。
磯村一路 作演出の「僕は泣いちっち」。けっこう泣ける 昭和叙情青春ドラマに。
水谷俊之 作演出の「ざんげの値打ちもない」。そうとうに暗く深い、圧倒 余貴美子さんの映画に。おお、吉高由里子さんも。

2008.3.22 DVD R ★★★☆
笑う大天使
ずっーと観たくて、今になってしまいました。
なんせ 上野樹里さんですから。
ここでは ちゃんと大阪弁で 独り言を まくしたててくれはって、また 巨大化 猛烈アクションと、樹里さんパワー 満開というのが、嬉しい嬉しい。

小田一生さんという方は、CG世界の雄とか。なかなかの頑張りに 拍手を。外国人女優さんも 健闘しています。

テンポとしては やや失速気味のところありますが、好きですよ この映画。

2008.3.23 DVD R ★★★☆
死神の精度
そうか、傑作「リターナー」から もう6年、久々の 金城武さんの日本映画。
ちょっとだけ宙に浮いている感じが 金城さんの魅力だそうで、確かに確かに。ミュージック大好きの ちょっととぼけた 雨男という死神に ぴたり。

エピソードがみっつというのですが、いじけたみにくい 小西真奈美さんの延長が、ありゃま どっしり安定した 富司純子さん というのが、大しらけ。死は 特別なことではないけれど、とても大切なこと・・なんていまさら言われてもなぁ。

時代の流れ方も、不明瞭すぎます。まあ、1話完結のテレビドラマにしたほうが 味が出るのでは・・。

2008..3.23 津 マイカル ★★

絶対の愛

キム・ギドク監督に ハズレなしと思いしや、初の ハズレものに。

ギドク映画の主人公たちは、常に 寡黙・・だったのが みんな、よう喋る喋る。それも、アホみたいなことを喋る喋る・・。
自分の顔を整形して 別人となり、恋人の前にというお話は、面白そうなのに。
そもそも 女主人公の 整形の動機ってやつが、アホらしいとしか思えないのですが・・。

2008.3.25 DVD R ★★
長江哀歌
キネマ旬報のベストワン映画。台湾のジャ・ジャンクー監督作品。

中国の国家的事業である三侠ダムの建設で 水没する都市・フォンジェが 舞台に。
うーん、中国の断面がみえるといえば そうなんでしょうけど、うーん。皆 煙草好きだなぁ、皆 物を不味そうに 食べるなぁ。うーん。ロケット化する廃墟ビル。うーん。

正直 退屈。

2008.3.30 津 大門シネマ ★★
やわらかい手
マリアンヌ・フェイスフルさんです。

マリアンヌ・フェイスフルさんといえば 当時のわれらが ミューズといいいますかアイドルといいますか、(とはいえ 1946年生まれ 同世代だー ) シルヴィ・バルタン ジョァンナ・シムカス そして ちょっとたぬき顔の マリアンヌ の頃。

わたしにとっては 「あの胸にもういちど」の彼女より、 「かわいい小鳥」 this little bird を唄っていた彼女。

そして、なんとなんと・・この映画。

難病の孫のために、「接客係」のプロ ゴッド・ハンドにという おばあちゃん マギー。あっぱれです。

( しかし ココだけの話 あの薄い一枚の壁に あの「穴」、具体的のは どうなってるんだろう・・か・・?)

ほっと させるのが 「君の歩く姿が 好きだ」と、恥ずかしげに のたまう 一見強面でお茶目面のオーナー ミキさん。 実によろしいです。なんせ、日本通 スーパーマリオ大好きという お方。 

こんな風に マリアンヌに 巡り逢えるなんて、そう 何十年かぶりに。

お互い、いたずらに年とるのも 生きとるのも ええもんやねぇ と。

2008.4.10 伊勢 進富座 ★★★★☆


王妃の紋章

おどろおどろしくも オリンピック前の 中国事情を暗示しているかの 映画に。
まあ、やることなすこと すごい。チャン・イーモウさんは オリンピックの総合監督とか。ある部分 まるで 開会式のような映画に。

大殺戮のあと、あっという間に 死体が片付けられ フロア一面に菊の花が敷き詰められる (300万本の菊の花!)といた光景、ほかほか 唖然呆然のシーンが 連発するのです。

おどろきのまんま、言葉を失う 映画でした。まあ、それでどうした?って云われると またまた 後の言葉がが続かないところもありますが。
でも けっこう わたしは好き。

2008.4.16 明和 109 ★★★★ ( ラスト近く、瞬間停電?とかで 上映がストップ。15分ほど待って 再開。これには びっくり。お詫びにと 招待券を 帰りにいただきました。適切な対応に ほっと・・。)

スパイダーウィックの謎
4月から、完全なフリー生活に。
で 映画がいっぱい観れるかというと なにやらかえって忙しい日々に、ちょっと変?

さて、久々 近くのシネコンへ といっても 観たい!ものがないのです。観たかった「少林少女」は、巷の声 あまりの評判の悪さに 観る気失せ、「紀元前1万年」にするか、迷い迷い この映画にたどりつきました。

後で知ったのですが、双子の兄弟 それも 同じ少年が演じていたとは・・えらい似た顔だなあ と思いつつ・・。
家族ドラマの味もあって、質の良いファンタジーに。
以上。

2008.4.27 津 マイカル ★★☆
テレヴィ
「鹿男あをによし」が終わってしまった虚脱感からか、春のドラマには あまり乗り気がしなかったのですが、まずはチェックを。

WOWOW初の連ドラ「パンドラ」(井上由美子)は ガンの特効薬が発見されたという始まりに 身を乗り出す感じで魅入りました。医学世界を超えて 魑魅魍魎の展開に。◎

「ラストフレンズ」(浅野妙子)は、上野樹里さんが短髪になって モトクロス選手に。彼女が 滅法よろしいのです。実にせつないのです。長澤まさみさんが DVを受ける役回り。この二人の関係に、瑛太さんが からみ、DV男が 執拗にからみと・・気になる展開に。◎

「無理な恋愛」(岡田恵和)は、60男という設定で 堺正章さんが、夏川結衣さんに 惚れちゃって というお話。
チュ−トリアルの徳井義実さんが、ちゃんとした役で びっくり。しかし、この60男 恵まれすぎじゃないのかなぁ。△

その夏川結衣さんといえば、NHK「の「トップセールス」(山本むつみ)が 佳品ドラマ。1970年代のお話というのが ミソで 時代の色づけが少しあざといのですが、第二回あたり ちょっと泣かされちゃいました。
十朱幸代さんが、夏川母役で びっくり。◎

「ホカベン」は、上戸彩さんの お茶目ドラマかと思いしや、えらいシリアスシリアス。上戸ものとしては、最良のドラマになりそう。北村一輝さんが、指導役の上司弁護士で びっくり。○

「おせん」は、蒼井優さんの 初主演ドラマ。おいらん言葉で 大酒のみのぼけキャラというのが、最高。ただ、料理対決っていう第一回のサービスは すこし白々しい感じ。○

「パズル」(蒔田光治)は、「トリック」風の展開に、お金一筋 裏表激しすぎるという 石原ひとみさんキャラが、面白い。○

(いやあ、けっこう 我ながら よう観てはりますなあ。)

「ごくせん」は とうとう 3シーズン目。あいもかわらぬ展開に やや退き気味になってしまいます。仲間さん 大好きなんですが。△

「猟奇的な彼女」は、映画そのままの流れなのですが なんかちょっと違うなあ、と完全に一回目で 退いてしまいました。話が作りすぎのように。●

「絶対彼氏」は、相武紗季さんが 「理想の彼氏」ロボをあてがわれ 右往左往、彼女が「シュークリーム」作りに才能が という 流れらしく、「シュークリーム」好きのわたしにとっては・・彼女の作るシュークリームに、思わずよだれが・・。◎

そうそう、大河ドラマ「篤姫」 これが最近 けっこうな吸引ドラマに。。宮崎あおいさん、顔小ちゃいのに よう頑張ってはる。瑛太さん、耳おおっきい。堺雅人さんがの家定さん、これが 楽しすぎる!

さてさて これから最後まで見とどけるドラマは どれに?
上野樹里さん!
ママの遺したラヴソング
ジョハンソンさん、この映画では 無垢な?ムスメさんに。無理にお色気をふりまかなくていい役だけに、自然体で 生き生きしてる感じ。故に とても素敵、ぞくぞくするくらいに 素敵。

飲んだくれの元大学教授という役に、トラボルタさんが。
ギターつまびき、よれよれの無様姿が ぴたり。このひと、こんな達者な役者さんだったのかと 新鮮です。

ふたりが、実は・・・だったというラストの流れは とても心地よいのですが、どっからどう想像しても ジョハさんの○○が トラさん とは。

ニューオーリンズという背景、そして 静かな音の響きが しっくりきます。

2008.4.28 wowow 録画 ★★★☆

暖簾

1958年の作品。山崎豊子原作 川島雄三監督。

大阪の昆布商人が、親子二代 戦前戦後を 生き抜くという物語。森繁さんが 父吾平と息子考平の 二役を。当時でいえばドライで 商いの才覚ある息子役を いとも軽快に演じる 森繁さんはスゴイ。

好きなお松(乙羽信子さん)を追って 恵比寿祭りの雑踏でというシーン、中村雁治郎さんが亡くなるシーン、新婚初夜での 山田五十鈴さんとの諍いシーン、ほかほか、粒よりの役者さんが 揃ってると こうも違うかなぁ、という映画に。

そして、浪花千栄子さん(雁治郎旦那の妻役)の 辛らつな大阪言葉に いつもながら、感心。惚れ惚れ。
そして、監督さん、うまいです。考平が暖簾をくぐるところで 終 なんて、イキですねぇ。

2008.4.30 BS録画 ★★★★
隠し砦の三悪人
リメイク「椿三十郎」だけは 観たくなかったわたしも、「隠し砦の三悪人」には (当時リアルタイムで観ていますが) なんの思い入れもなく・・あまり面白かったという思いもなく・・リメイク、ちょっと面白そうだと。なんせ 「ザ・ラスト・プリンセス」だもの。

これが、なかなかのもんじゃった。この樋口真嗣さん、「日本沈没」という悪しきリメイクの責任者、ここでは そのリメイクが よい方向へ。オリジナルを題材にして、けっこうバタ臭い味に仕上がっています。
後半の展開 (タケゾウ と ユキヒメのくだり)に ガマンならんという声もあるようですが、これはこれで 若い男と女が惹かれあう なんの無理もない展開に思えました。正に「スターウォーズ」 風。

長澤まさみさんが、おおぉ 男装のユキヒメに。似合ってます。(放映中の「ラストフレンズ」、男役 上野樹里さんがユキヒメだったら・・)
三船っぽい 阿部 寛さんも 颯爽・・もう1シーン 見せ場欲しかった・・。
そそそして、椎名桔平さんが 「世紀の悪役」風に素晴らしい。

2008.5.11 津 マイカル ★★★☆
紀元前1万年
紀元前1万年といわれても 誰も知らない世界。いくら マンモスがいっぱい出てきたところで、はい これが紀元前1万年だと いわれてもなぁ。
神と呼ばれる権力者に 真っ向勝負の若者がという おはなしは それなりに面白いのです。まあ 別に「紀元前」じゃなくても いいおはなしなのですが。
ピラミッド風造形の 迫力は、お見事。歴史スペクタクル映画(あの「ピラミッド」とか・・)を 思わせ、妙に懐かしい。

残念なのは、ヒロイン カメーラ・ベルさんの 節制っぷり。こういった映画では、適度な肌の露出というのが、要なのですが・・。 せっかくの 紀元前なのに、おんなのかたは いつも すっぽんぽんであるべきです。

2008.5.15 津 マイカル ★★☆
パンズ・ラビリンス
戦時中のスペイン、少女オフェリアと 幻想の世界、そして現実の残酷さ。この映画は ちょっと怖く ちょっと神々しい。

冷酷無比な 義父ビダルタ大尉と ゲリラの協力者メルセデス、このメルセデスが 隠し持ったナイフで 大尉を刺し 口にナイフをというシーン、そして大尉が 引き裂かれた口を 自ら縫うというシーン。唖然。
オフェリア役の イバナ・バケロさんが、妙に セクシィー。

腑抜けたファンタジーものばっかしの昨今、頭が 洗われます。

2005.5.16 DVD R ★★★★
相棒
まさか 「相棒」を観ることになろうとは。

水谷豊さんというと ショーケンとの「傷だらけの天使」 鶴田浩二との「男たちの旅路」と、けっこう好きな俳優さんだったのですが、蘇った 水谷豊さんの 抑揚のない 妙に凍りついたような 喋りっぷりには、正しく虫唾が走り、ドラマのほうは 完全に無視してきました。
同居人は このドラマ けっこうお好きらしく、昼夜問わず 最近は毎日のように 耳障りな台詞回しが 聞こえてきました。

映画の「相棒」なんて 金輪際 観る気なかったのですが、週刊文春で 小林信彦さんが珍しく誉めてるのを 読み、まあ 我ながら 優柔不断、東映配給映画では 久々のヒット映画ってのもあって、渋々と。

たしかに映画は、わが壁になっていた 水谷台詞も気にならず、面白うございました。
考えると、なんでまあ 犯人が あんなこみいった仕掛けをしなければいけないのか、わけわかんないとこもありますが、マラソン大会あたりへの緊迫感から、 危うい国際的政治的背景の微妙さも盛り込まれ、ラストは 西田敏行さん・水谷豊さん対決と 贅沢なつくりに なるほどと。

回転寿司屋さんでの 岸部一徳さん、さすがー。それと、本仮屋ユイカさん 素敵でしたよ。

2005.5.18 津 マイカル ★★★☆

腑抜けども、
悲しみの愛を見せろ

それにしても、上野樹里さん(「ラストフレンズ」)が よい。痛々しすぎる せつなすぎる 哀しすぎる、代わってあげたいほどに。

さて、これです。
タイトルのスザマシさは ともかくも、オモシロい。主人公の澄伽が、女優志願の ねじ曲がりモンスター女、
佐藤江梨子さん(サトエリさん って おぉ 江梨子さんだったのかー 江梨子といえば、三条江梨子さんだったのですが・・なんの話?)が 妙にはまっていて、ほお サトエリってこんな女だったのか と 錯覚してしまうほど。

そして、その妹 清深を苛めまくるのですが、姉の秘密を暴露した ホラー漫画を描いたのが その始まり。
佐津川愛美さんという方、メガネの奥に秘めた 底深い視線が圧巻、これまた 錯覚。

そしてそして、兄嫁 待子、いつもニコニコ 転がされても叩かれても、けったいな人形つくりが趣味という方、
永作博美さんが まあ可笑しくも ふてぶてしいという、またまた 完全に錯覚してしまう 演技を。
旦那を 襲う?シーンから 扇風機に念力をというシーンまで、ぜーんぶ お見事。

で、旦那役の 永瀬正敏さんの存在が、今ひとつ よく判らないので、いったい なんだったのでしょう?彼は。

「やっぱ お姉ちゃんは、最高に 面白いよ」という 妹。「だったら、これからが 面白いんだぞ、最後までみとけー。」という 姉。ラスト、バスの中 姉の寝顔を デッサンする 妹という シーンに ほーっ。

木谷有紀子 原作。吉田大八 監督。田舎風景が また絶品。2007年の映画では わたしとしての ベストクラス。

2008.5.20 DVD R ★★★★

そうそう、世評高い「サッドヴァケイション」というのを DVDで観ようとしたのですが、もう 皆さん何を喋ってるんだか さっぱり聞き取れないのです。北九州が舞台というわけで、特に 浅野忠信さんなんて 全く言語不明瞭。「天然コケコッコー」なんぞは、ちゃんと日本語字幕が付いてたおかげで 映画に入り込めましたが。

日本映画のDVDは、日本語字幕付きというのが 第一。まずバリアフリーに。とにかく、日本映画の俳優さん、特に男優さんは 自然体とかで、ぼそぼそ喋るってのが 得意。

で 「サッド・・」のほうは、結果  字幕がなくて 観る気になれませんでした。宮崎あおいさん、観たかったのにー。

アフタースクール
前作「運命じゃない人」の内田けんじさんに、わあぁ 生きててよかった、ビリー・ワイルダーになれる日本人だー、と感動したわたし。

よかったー、面白かったー。これぞ、爽やかに騙される醍醐味、モノが違うぞー。
三重県内では、なぜか 津のシネコンだけの上映。これがまた、うれしいー。

どうしても もう一度 観たくなる ジグゾーパズル映画 というのは、前作と同じ。
大泉 洋さん、堺 雅人さん、佐々木蔵之介さんと 皆さん 役者っぷりが 絶妙。
ただ、蔵之介さん、 「おまえが つまんないのはおまえのせいだ」って 大泉さんに あそこまで云われなくてもいいのにと。
最後 蔵之介さんに、もうひとひねり 逆襲してほしかった と。あまりにも 蔵之介さんが可哀相。

そんなこんなで、今年屈指の日本映画 傑作に間違いありませんでした。

2008.5.25 津 マイカル ★★★★☆

ここ最近 ずっーっと、日本映画が 面白い。
洋画で 面白そう観たいという作品が ないのです。
今さら トム・ハンクスさんの政治ものってのもなぁ。
ジャック・ニコルソンが 命の洗濯にって映画も、なんか金持ちのお遊びって感じだしなぁ。

来週の映画は もちろん 綾瀬はるかさんの「僕の彼女は サイボーグ」 ですね。

僕の彼女はサイボーグ
あれよあれよの 大怪快作?!
クァク・ジェヨン作・演出だけあって、時空を超えた愛模様、日本映画というより正統韓国映画の趣。

驚いたのは、日本映画もここまできたかという 大地震シーンのクライマックス。綾瀬はるかさんの「彼女」が、まあなんと というあたりは ちょっとしたショックを。
この映画は 正しく 綾瀬はるかワンマンショー。生身の人間としての「彼女」の演技は やや もどかしいのですが、サイボーグ演技は 表情から立ち姿から もう完璧の技。けっこう エロ色 かわいいのです。

時空を軽く超える映画ですから、主人公ジローが 里帰りするシーンも。この 郡上八幡?あたりのシーンが なかなかとよろしいです。浪花千栄子さんのホーロー看板、蛭子さんが まあぼんやりと 店番、ほーぉぉ とうっとり。

時間旅行については、ほんまかいなという 無責任さもあるのですが、許せる許せる映画になっています。

2008.6.3 津 マイカル ★★★★

幸福のスイッチ
上野樹里さんの 未だ観ていないものを この際・・観るぞぉー。 「幸福(しあわせ)のスイッチ」

東京に住む 新人イラストレイター 伶。会社をくびになって 故郷へ。和歌山県田辺市 家は「イナデン」なる電器屋さん。「ウチは売ったあとのサービスが 売りなんじゃ!お客さん 第一の店なんじゃ!」という ガンコ親父 (沢田研二さんがぴったり。)に 「そのやりすぎで 火の車なんやろ!そんな効率の悪い商売、コンビニでもやったほうが 儲かるんちゃうん!」 と反発する 伶。

そして ほんわか姉の瞳(本上まなみさん)、機械いじり好きの いちばんのしっかりもの風 妹 香(中村静香さんがはつらつ!)

拗ねまくり いじけまくり 不機嫌 無愛想 仏頂面の 樹里さんが、次第に 心を ほどいてゆくという お話。(デストロイヤー樹里が やっと笑うまでの ものがたりでもあります )

ごくごく フツーの、(誰も突然死んだりしない) 4平方キロメートルの世界。これが あなどれないのです。

とっても 温まりました。安田真奈さんの オリジナル。元OLの方とか。

2008.6.4 DVD R ★★★★ 次の樹里さんは 「虹の女神」です。
幸福な食卓
「紀子の食卓」と 間違って 借りてきてしまいました。

観て 大正解、この映画も 4キロ平方メートルの 地方都市宇宙、突然 最愛のひとが死んでしまうというアクシデントがあっても 声高にならない抑制みえて ああ こういう日本映画ってよいなぁと。
(当分は 日本映画ばかり観ることになりそう・・)

ヒロインの佐和子に 北乃きいさん、この方が 透明感あって ・・ラストの ひたすら歩き続けるシーンがよろしいです・・バックはミスチル。

父親は自殺未遂で 心は崩壊、母親は 家を出てひとり暮らし、兄は半分ニートな生活 と、完全に 家庭がおかしくなってるのに なぜか 幸福な一家なのは、皆が どこかで支えあってるというところ。そして、中学生にはみえない 勉学くん(勝地 涼さん)の ノーテンキなフォローが 泣かせます。また 強面の 小林ヨシコさん(さくらさん)のフォローも。

そうそう、ヨシコさん手製の シュークリーーム、美味しそうでした。

ゆったりと 気持ちと力が伝わる 最良の映画でした。マフラーの色合いに ほぉー っと。
瀬尾まいこ 原作。小松隆志 監督。画面はシネスコ。

2008.6.6 DVD R ★★★★
本当と嘘とテキーラ
テレヴィ

・豪華キャストに囲まれた キムタク総理「CHANGE」が なかなかと面白いです。勉強になります。

・「ラストフレンズ」を 毎週 どきどきしながら 観ています。なんで あのDV男を 警察に連絡もせず ほおっておくの?最後 樹里さんが死んじゃうの?ますます 樹里さんが せつなく痛々しく・・。

・「本当と嘘とテキーラ」(5月28日) やっぱり山田太一ドラマ、サスペンスだなぁ。
娘の同級生の自殺、 主人公佐藤浩市さんの危機管理コンサルタント職、 「テキーラ」とつぶやいて 微笑みを絶やさないようにという アドバイス。
「本当と嘘」の深さに 納得を。山田太一さんの座右の銘「中間に真あり」ってのが テーマに。
樋口可南子さんの、生々しさにも 納得を。
虹の女神
そして、上野樹里さんの・・。
ここでは、映画監督志望の あおい という おんなのこに。

最後の 「世界最後の日」なる 映画フィルムやら、全体のトーンに 正直 今ひとつ乗れず、上野樹里さんは もちろん 素敵なのですが、 金魚すくい上手の ゆかた姿の 蒼井優さんがみせる 風情やら、34歳・バツイチで生きる 相田翔子さんのみせる 生き様のほうに 魅せられてしまったのも 確か。

別に あおいさん、死ななくても よかったのにー。

エンドに流れる 「The Rainbow Song」、種ともこ という方の曲。独特の 声質、へーぇ と感銘を。

2008.6.10 DVD R ★★★
マジックアワー
ちょっと 三谷さん、出ずっぱりすぎるんじゃないの、フジ系列では 古畑旧作まで持ってきて 連日の放映、雑誌媒体での露出も 過剰、相当なお金が 流通しているようにも。

まあ、それはそれとして。
そんな 出たがり屋の三谷さん、映画でも ワンシーンで ヒッチコック風に出るのが 筋のように 思いますが。

ああ カン違いの お話は、過分に笑えました。だまされ男の 佐藤浩市さんが、もうナイフぺろって 最高。逆側 だまされ男の 寺島進さんが、あれーどうなってるんだというラストの孤独加減 また最高。そして 小日向さんの リアクションが、ハリマオって 最高。

ただ、あまりに 長すぎ。映画好きには よく判るのですが その「映画愛」の説明が 余計なお世話という雰囲気になって、もう少し さらっとお願いしたかった です。
しかし、柳沢真一さん ( 映画の最中は、えーこの人 誰?全く判りませんでしたが)、まあ 上品な、よい年のとられかた されたんですねぇ、よかった です。

面白かったん だけど。
もひとつ、大好きな 深津さんが、ちょっと 浮き気味だったのが 残念。

2008.6.11 津 マイカル ★★★
インディ・ジョーンズ

先行上映に!
ところが、運悪く 吹替え版に 遭遇。(なんで、インディ・ジョーンズを吹替えにするのか、わけ判んない です。)

実に 19年ぶり、つぼ押さえた スピルバーグ演出、さすが。なのですが。

「冷蔵庫」=「鉛」、核爆発でも 生き残れるのか〜?
ラスト、「未知との遭遇」風の 展開、いくらなんでも それって ちょっと違うんじゃな〜い?
と やや疑問符も。

ケイト・ブランシェットさん!が まあ 素晴らしい です。ここまで 演る方とは!

2008.6.14 津 マイカル ★★★
悲しき天使
恥ずかしながら、この映画の存在自体を 知りませんでした。( キネマ旬報 でも、完全に無視された形で )
レンタルのDVDカバーで、岸部一徳さんとよ高岡早紀さんが佇む表情を みつけ、さて いったいどんな映画なんだろうと。
これは 久々 大森一樹監督の2006年作品。
このタイトルはというと なんと メリー・ホプキンの「悲しき天使」(Those were the Days ビートルズのアップルレコードでのシングル第一弾でした )だったとは。映画では、韓国の女性歌手 Ryuが。

刑事ふたり(岸部・高岡)が 別府の街で、拳銃を持った 親殺しの犯人 松下那美(山本未来さん)が 昔の恋人((筒井道隆さん)が経営する旅館にやってくるのを 6日限定で 張り込むというのが 大筋のドラマなのですが、恋人の妻(河合美智子さん)までも 巻き込んで、ミステリーサスペンス風に 話がすすみます。

 「犯人ひとりのときに逮捕したい」という 岸部刑事の思いに反し、おんなたち三人が 言葉は少なくてもどこか触れ合ってる様が かなしく描かれています。
ラスト、大分空港、 女刑事と犯人が 抱擁を交わし、そこに主題歌「悲しき天使」がというシーンが 絶品です。

大森一樹さん、もっと 映画を撮ってください。
なお、松下那美の出身地は 三重県の四日市とのこと でした。

2006.6.15 DVD R ★★★★
初恋
宮崎あおいさんが、あの3億円犯人だったら・・という 映画。
あおいさんが、確かな実力をみせる 映画にはなっていますが、そこを除けば まあ意味のないジャズ喫茶での会話やら しょぼくれた60年の時代背景やら、 登場人物たちのその後なんていう とってつけたかの結末やら、退屈のひとこと。

オートバイ姿の あおいさんだけ、という陰惨な映画に。

2006.6.16 DVD R ★
イースタン・プロミス
クローネンバーグ最新作。
70年代から80年代、ビデオレンタルで 衝撃を受けたのが「ザ・ブルード 怒りのメタファー」でした。そして、「ヴィデオローム」「デッドゾーン」、当時は クローネンバーグ一途でありました。

ここ最近の作品は、今ひとつ わけわかんない状態で、私としては 蘇ったクロさんってのが「「ヒストリー・オブ・バイオレンス」。ヴィゴ・モーテンセンさんとのコンビでの二作目。(ヴィゴさんって人は、「オーシャン・オブ・ファイアイー」で惚れぼれしちゃいましたが)

この映画では、ロシアン・マフィアの「運転手」って役柄 おおっエド・ハリスさんかという感じ。(これは どなたかも指摘されていました。)刺青いっぱいの体、どくどく吹きあがる血( 拳銃よりもナイフの世界ってのが 恐ろしい )、そして 映画史に残る、ヴィゴさん全裸での 痛い痛い 戦慄のシーン これは凄すぎる。最後は、暗殺者の目をナイフが。

そして、大好きな ナオミ・ワッツさんも!

一見 ロシアンレストランの心優しいオーナー、実は 少女を妊娠させ、その子供を無きものにしようとする マフィアのボス (アーミン・ミューラー=スタール という俳優さん)が またよろしいです。

ただ、実は ヴィゴさんは、○○○だったというのは、必要のない種明かしだったのでは。クロ&ヴィゴ コンビで続編待ちかな?

2006.6.18 名古屋 ゴールド ★★★★☆
名古屋へ所用に、その間を。さすが、名古屋ですねぇ。お客さんの数、入れ込み方が 違います。
テレヴィ
春シーズン 相当なもんでしたぞ。粒揃い。

まずは「ラスト・フレンズ」、あの元凶 ソウスケくんの自殺あって、 三人が赤ちゃんとともに いっしょに生活をというラストは、実にさわやか 気分のいい終わり方、最終回は ちょっとサービスし過ぎのところあって しらけましたが。
上野樹里さんの 岸本瑠可役は、ニュータイプヒロインとして 鮮烈でありました。
ドラマとしても、今シーズンのベストでした。

次は「絶対彼氏」。

もこみちくんの 理想の彼 ナイト役が、なかなかと様に。最後は、寿命つきての、少し可哀そうなナイトくんでしたが、相武紗季さんの 梨衣子に未来が託され、これまた 気分最良の終わり方。蔵之介さんのフォローっぷりも ようござんした。

もひとつ、あまり評判にならなかったらしいのですが、「ホカベン」。
きちっとした シリアスドラマになっていて、上戸彩さんの 一生懸命さに 打たれましたよ。北村一輝さんも、よし。

以上が、完全制覇の 3本。

あと、良心のカケラもない 極悪非道教師に徹した 石原さとみさん(「パズル」)が、ようございました。

あと、あのお衣裳と あの無垢な笑顔にしてやられたのが、蒼井優さん(「おせん」)。「だいこんさん」「よっちゃんさん」などなどの おせん言葉にうっとり。

「無理な恋愛」は、ラスト 無理じゃなかった恋愛 に。団塊の世代 応援歌風ではありましたが、裕福三昧の堺正章さんに ちょっと違和感も。そのヒロイン 夏川結衣さんなら、「トップセールス」。
これも、 団塊世代向けのドラマでしたが、 いいエピソードが多く 泣かされました。
その後ドラ「監査法人」は、これまた 超リアル なるほどなるほどと 果然 面白いです。

「パンドラ」は、力作でした。政界、医薬業界、からみにからんで 結局 どどまるところは魑魅魍魎界。國村隼さん(大学病院部長)の、まあ 権力志向の技あり立ち回りが おみごと。余貴美子さんの、ふてぶて政治家も、また おみごと。

「Arounndo40」は、やや まどろっこしい展開で、好きにしてくれの 趣でした。

「CHANGE」は さて総理どうなる?の展開で ちょっと眼が離せない状態に。
そうそう、NHK しずかちゃん プロボクサーにという「乙女のパンチ」が、ひと昔前の ストレートさで 好印象ドラマに。しずかちゃんを相手に、蟹江敬三さんが やりにくそうってのが また妙味に。

リーピング
このての映画は、けっこう好きなんで。
すべての超常現象は、科学で解明できるとする ヒラリー・スワンク博士。旧約聖書に記された 10の災いそのままに起こる 恐怖。
血の川、ウジムシの食事、と ぞくぞくする展開、そして ハイライトが 10憶匹のイナゴの大群、そして イナゴを操る少女(アナソフィア・ロブさん)。

このシーンは、たしかに 凄い。凄いので、もっと延々やっていただきたかったのに 意外にあっさり。
そういうわけで、オチのほうは なんだぁという程度のもので 正直 がくっときました。

2008.6.25 wowow録画 ★★★
譜めくりの女
ぞくぞく わくわくの これぞ フランス映画。

ピアニストを夢見る 肉屋の娘(なんで、肉屋さんなのか・・これが じわり・・) 少女メラニー、実技試験の最中 審査員の女性有名ピアニスト アリアーヌがとった 無神経な行為によって、夢を封印する 彼女。
無神経な行為といっても 頼まれて 写真にサインをしただけのこと。この些細な しかし重い 出来事が、10年後に。

彼女の、一瞬のアクションが 怖すぎ、ピアニストの道を閉ざされた(といっても、勝手すぎる思い込みでもあって)とき、練習する 少女への さりげない一撃なんぞ、ちょっとした ホラーに。
ですから、アリアーヌに近づいた 彼女が どうするどうするというスリル感が ホラーサスペンス風に怖いのです。

メラニー役の 
デボラ・フランソワさんが、楚々として 時に妖艶に。また、ピアノの旋律が ぴたり 映画の雰囲気にはまって、たまりません。

チェロ奏者が 彼女の体を、チェロの先端が というあたりの、一瞬のアクションに もう 悶絶のわたしでした。

映画の隙間狭間に、たっぷり余韻をというのが 憎いです。

2008.7.9 津 大門シネマ ★★★★☆
 クライマーズ・ハイ
なんか、えらい人だかり というロビー。「花より男子」待ちの 若いお客さん。へーっと 驚き。大ヒット中の様。

さて、かなり期待した一本 でしたが、力入った登山の部分やら 子どもとのいきさつ というのが、余分というか 伝わらないというか 退屈というか。
新聞社内の、編集・広告・販売局間のぐちゃぐちゃ模様が 面白すぎるだけに。

テレビでは、佐藤浩市さんが演じていた 悠木役に 堤真一さん。テレビでは 家定役の堺雅人さんが 迫真眼の技みせ、尾野真千子さんの記者っぷりも ほれぼれと最良、連合赤軍事件の威光をふりかざし 文句ばかりの次長 雪次朗さんから、ランニング姿の でんでんさん、宿敵といっていい役(テレビでは、岸部一徳さん)の 遠藤憲一さん 他、みごとな 集団劇をみせてくれます。

ただ、山崎努さんの あのワンマン社長ってのは いくらなんでも・・。

2008.7.11 津 マイカル ★★★

キサラギ
いつものレンタル店では 10本ほどある この映画のDVD すべて貸出中のことばかり、やっと1本あったのを・・。

いやあ、評判には 聞いてましたが、たしかに たしかに ただもんじゃない 面白さ。

自殺した B級?アイドル 如月(これが、キサラギ)ミキの一周忌ということで、ファンサイトを運営する ハンドルネーム 家元・・実は・・(小栗旬さん)の呼びかけで集まった衆、いかにも冷静沈着そうな オダ・ユージ・・実は・・(ユースケ・サンタマリアさん)、いかにも軽そうな スネーク・・実は・・(小出恵介さん)、いかにも怪しげそうな イチゴ娘・・実は・・(香川照之さん)、いかにも笑いを取る役で顔みせっぽい 安男・・実は・・(塚地武雄さん) といったメンバーが、同時進行形風に 部屋の一室で。

「ユキちゃんは、自殺なんかじゃない。誰かに殺されたんだ」という オダ・ユージの投げかけから、お話が ノンストップに展開されるのですが、古沢良太 脚本・佐藤祐市 監督、素晴らしい。舞台劇としても、成功するに違いない この楽しさ。

最後は、ちょっと感動ものの流れに。ミキちゃんの歌にあわせて 5人が乱舞するっていう エンド仕掛けに、しあわせを感じました。

2008.7.14 DVD R ★★★★☆
ハ・ジウォンさん
愛しのハ・ジウォンさん!1978.6.28 生。
トップモデルであり、なにより 頑張り屋さん、アクションから 古舞踊から ボクサー役まで。

わたしが、ハ・ジウォンさんに惚れぼれしたきっかけは 「デュエリスト」。「チェオクの剣」、放送中の「ファン・ジニ」といった テレビドラマは、別として、彼女の映画デビュー作を まず 観たいということで。

「真実ゲーム」(1999)を。彼女が20歳のとき。なんと アン・ソンギ検事を相手に、眼力込めて 魔の女子高生役、ソンギさんをほんろうしちゃうというのだから、これは 凄い。そして、まあ 新鮮!

このデビュー作以降、ホラー・クィーンになり、その後は、コメディ路線へ。
まず 「セックス・イズ・ゼロ」 (2002 原題は、色即是空)。
ここでは、彼女、エアロビクスを きちんときれいに みせてくれます。また、お股開きシーンなんてのもあって。
変態扱いされ気味の、可哀そうな男はんと、最後は恋にという おはなし。

そして 「愛しのサガジ」(2004)では、奴隷扱いされる 女子高生という役。24歳のころ。ここでは、彼女お得意?の顔くしゃくしゃにしての ありとあらゆる表情が 楽しめます。これが、最高。

2007年の「一番街の奇跡」(韓国では大ヒットしたというのに、日本では未DVD)では、女子ボクサーに・・これが 観たい。彼女は、表情から身体から 動きまくる様が、大素敵なのです。

今、油田の中で 突然変異のウィルスによって出現した怪物と戦う ヒロインという役で、映画「第7鉱区」が ニュージーランドで撮影中とか。
これも、早く 観たい。韓国へ行ってでも。
 真実ゲーム 色即是空
 愛しのサガジ
 デュエリスト モデル姿
テレヴィ

それにしても、「チェンジ」の最終回。キムタク総理の 20分間の語りかけには、驚きました。良し悪しは、別にして カメラも動かずの 20分。たいしたものです。あっぱれ。そうか、解散総選挙ときましたか。
続きが、ちょっと観たいって気も。

それにしても、「篤姫」が 面白い。宮崎あおいさんが、どんどこ 良くなってくるのに、喝采を。
別れが、ふたり分(最愛の家定 そして養父) いっぺんにという 怒涛の 流れに、涙。

さて、夏シーズン。これが、今ひとつ すぱっとハマってくれるものが・・。

そんななかで、「医龍」の林宏司さん脚本の 「コード・ブルー」は、まずまず。若い研修生たちが 主人公、新垣結衣さんと 戸田恵梨香さん、どっちがどっちか 混乱。ドクターヘリというあたりが、新鮮。寺島進さんが、ヘリパイロットさんだ。

「モンスターペアレント」は、セレブ弁護士米倉涼子さんが モンスターたちを バッタバッタ やっつけるはなしかと思いしや、意外に しっかりとした 教育現場をみせてくれ、教育委員会主事に 蔵之介さんてのが また よろしいです。
 
「Tomorrow」・赤字の市民病院を舞台に、これまた 医者ものですが、ちょっと話が 出来過ぎ?「医龍」のあのコンビ?、岸部一徳さんと 志賀廣太郎さんが せっかく出てるのに、出番が少ないというのは もったいない。

「四つの嘘」ってのは、ウム、大石静さん 脚本。永作博美さんが、これからどう出るか?そこだけ楽しみ?

「ゴンゾウ」ってのは、ウム、古沢良太さん 脚本。これからか・・。妙に「踊る大捜査線」風。

「魔王」ってのは、初回のみで ついてゆけませんでした。占い娘って、あれは いくらなんでも 。
「正義の味方」ってのも、同様。騒々しいだけ。 

光州 5・18
1980年に 韓国・光州で 突如 起こった 軍部による弾圧、また 市民の一部が 軍部に戦いを挑むという 事件。市民の 死者は、500人以上だったという。

正直 知らなかった、30年ほど前のことなのに。

韓国映画が、この事件を描くというのは 初めてのこと。スケールの大きい映画に。
ただ、映画としては ベタな兄弟愛やら 何やらが うっとおしく、なんで こんな事件が起きたのか、肝心なところ 軍部の描き方も 単なる悪役の存在でしかなく、その後の経緯も 不明、混迷するだけの 映画に。

ラスト、花嫁を囲む 記念写真のシーンだけは、伝わりましたが。

2008.7.20 津 大門シネマ ★★★
吸血髑髏船
チャンネルneco、松竹怪奇映画特集より。68年 モノクロ作品。
これが、けっこうな面白さ。
金塊を略奪した 悪党たちに 復讐する、霊というか ゾンビというか。
悪党たちの顔ぶれが また濃いので、金子信雄さんの憎たれ姿の気持ちよさ、小池朝雄さんは小悪党風に おびえつつ、
そして 岡田真澄さんが 怪しい神父様役、 おおやっぱり 仮面を剥ぐと 悪玉の親分という、これは最高の悪ふざけ。

サービスとして、西村晃さんが 形相険しく ゾンビ風怪演を。ちらっとの客演なれど、待っていましたの 登場に 拍手。
松岡きつこさんが、ほどよく色っぽい。それにしても、このころの映画は モノクロというところもあって 変にエロっぽいのです。 ★★★

同じ 松竹もの「吸血鬼ゴケミドロ」(こっちは カラー)なんですが、昔 テレビの深夜番組で観て以来。
高 英男さんの額から、宇宙生物ゴケミドロがという ショックシーンが強すぎて そこしか印象になかったのですが、高橋昌也さんにも乗り移り、やがては全人類にという展開だったとは。
ラスト、地球を 群れなして襲う、円盤姿に あぜん。なんの救いもない ラストシーンに 終の一文字。
ただ、70年安保前という時代 ベトナム戦争やら 政治汚職やらの理屈付けに しらけることも 確かでした。
ドラゴン・キングダム
ついにといいますか、やっとといいますか、ジャッキー・チェン&ジェット・リーの 対決が。
タイトルからして、ブルース・リー 香港映画のイメージ。そして映画も、若きジャッキーそのまんまの 酔拳を、今ジャッキーが披露。
リーさんも、リー・リンチェイ時代思わせる 少林寺僧っぽく。 またまた、ブリジット・リンさんかという(「白髪魔女伝」) 白髪美女も。

孫悟空の如意棒をめぐっての ファンタジーな展開、そして 目玉のふたり対決も ちょっと控え目ながら カンフーもきっちりと。
あっと驚くシーンは ないにしても、これはこれで 大満足の一編に。
復讐に燃える 女剣士役に、ハ・ジウォンさん だったら 大大満足だったのですが。

2008.7.27 津 マイカル ★★★★ 暑さのせいか?、日曜日の昼下がり 盛況の客席でした。
破壊的な彼女 Gガール
これは、けっこう好き。
ユア・サーマンさんの スーパーガール( ・・じゃないなあ) ヒロイン!
このユアさん、相当に 可笑しいのです。空中セックス大好きというヒロインも 初めてですが、まあ やたら 身勝手で嫉妬深いというキャラ。恋した男(アイヴァン・ライトマンさん)に 嫌がられというので、ますます 可笑しく・・。

最後は、めでたしめでたしの 異種格闘技ラブコメなのですが、脇役さんたちもしっかりと 安心して楽しめるという作品。
もひとり スーパーになっちゃうヒロインに、アンナ・ファリスさんが。この方、かわゆい。

2008.7.26 WOWOW 録画 ★★★★
上意討ち
1967年、三船プロ 小林正樹作品。初見です。

殿様の あまりの身勝手に、理不尽なりと 反乱を起こす 武士に 三船さん。
まあ、モノクロ シネスコ画面の 引き締まった画像に、ためいき。ひたすら 緊張 しっぱなし。
神山繁さんの 恐ろし気な面相が、強烈。そして、三船・仲代の対決というのは 三十郎もので2度ありましたが、今回は ほんとの まともな決闘シーンに。(一度目は ピストルと刀 対決、二度目は 近近距離の居合抜き対決。)
いやあ 三船さんの 殺陣のスピード感、凄い。無念の死に顔、また 凄い。

2008.7.21 NHK BS 録画 ★★★★

2008.7.28 映画ブログをオープンしました。以降 ブログへ。 
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