2007  MOVIE

2006年のBEST 年が明けて・・。
あっという間に60歳近し。他人事のように信じられないのですが・・シニア割引千円の世界もまた妙味かと。

2006年の洋画BESTは、@硫黄島からの手紙 Aグエムル Bデュエリスト C力道山 Dうつせみ Eピンクパンサー Fナイロビの蜂 Gトゥモローワールド H隠された記憶 Iイーオンフラックス
 無念 「太陽」、「プロデューサーズ」、「スネークフライト」「カーズ」 が。
イーストウッド作品「父親たちの星条旗」を含めての@、そして韓国映画のパワフルさに圧倒された年。ギドク作品「弓」、そして「薬指の標本」が未見なのが悔しい限り。

邦画は@かもめ食堂 Aゆれる B嫌われ松子の一生 ときて「花田少年史」「フラガール」「武士の一分」あたりの後が続かない、邦画バブルの年、あまりにも節制のない映画が多すぎたようにも。「ストロベリーショートケイクス」「猫目小僧」を06年中に観たかったのですが。

ワーストとしては、「日本沈没」「海猿」。そして、観ていないのですが観たくもないバブル邦画群。

テレビドラマは、@アンフェア A結婚できない男 B僕の生きる道。
別格で、「チャングムの誓い」を。

そして、06年のベスト中のベストは、BOSS トミー・リー・ジョーンズさんの惑星調査宇宙人でした。

幕間 わたしが映画を観る席、いちばん後の前方やや右手というのが最良の席なのです。
映画に集中する場合、西部劇ではないのですが・・背後に誰かがいるというのは・・許せない危ないのです。

最後尾列で観ていると・・最近、許せないのは・・映画の最中、携帯でメールをという輩。
あの眩しさを当人はなんとも感じないのですか・・頭カナズチで殴られても仕方ないと思います。
犬神家の一族 昨年は夫婦割引を使い週一で夜マイカルにという日常でありましたが、さて、今年の一発目は・・・いまさら「犬神家」でもないだろうにと思いつつ・・。
金田一シリーズに特に思い入れもない故、まずまずなんとなくゆったりと楽しめたという感じ。
富司純子さんが画面をしっかり締め、深田恭子さんが画面をのったり緩めるといった味加減が微妙でありました。

2007.1.2 マイカル 津 ★★★
ヒストリー・オブ・バイオレンス クローネンバーグさんというと、最近とんと難しくなりすぎて・・(「スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする」等)・・。
この映画は最高に怖面白い。ヴィゴ・モーテンセンさんの修羅風演技もいいが、妻役のマリア・ベロさんが実にいい。夫婦の性描写が核にもなって、彼女の足技?に圧倒されました。
正直、ちょっと興奮してしまいましたわいわい。ここだけの話。
エド・ハリスさんが別にエド・ハリスじゃなくてもいいエド・ハリス役を。
そして、まあウイリアム・ハートさんがボス役で絶妙なとぼけっぷりを。

(マリア・ベロさん、なななんと「幸福の黄色いハンカチ」リメイクでは倍賞千恵子さん役とか・・、高倉健さん役が、ウィリアム・ハートさんってのは・・ほんまかいなの世界です。))

2007.1.3 DVD R ★★★★
ヒトラー 「太陽」「イーストウッド二部作」と1945年の・・これはドイツ映画としての1945年。
ドイツ本国ではヒトラーの捉えかたについて賛否両論だったとか。あくまで女秘書ユンゲの目線で描かれ、ヒトラーとエヴァの自殺シーンについても銃声のみが響くだけ。
お馴染みの側近たちの動向やらヒトラー自身の錯乱ぶりもたっぷり、恐ろしいのは「ナチズムの崩壊した世界で子供は生きるにしのびない」と6人の子供たちを毒殺し夫と共に自殺するゲッペルス夫人、冷静なカメラが余計に怖い。
2時間35分の凍りつくよな傑作。
それにしても、ちょっとヒゲをつけるとヒトラーになってしまう人って周りにもいますねえ。俳優さんではイッセー尾形さんとかピーセラさんとか。

2007.1.4 WOWOW 録画 ★★★★
ウルトラヴァイオレット ミラ・(グロリア)・ジョボヴィッチさんが決める決める。正しくミラ歌舞伎、最後はちゃんと舞台でいうセリ上がりで決めちゃう。
なにしろ173センチの長身でなんでもありの武器装着からファィテングの潔さ、そしてキメポーズのかっこよさ・・いやああ・・惚れ惚れ。ユア・サーマンさん、ケイト・ベッキンセールさんあたりに比べると、運動神経能力が段違いです。
「グロリア」部分は、男の子に色気なく退屈でしたが。

2007.1.6 DVD R ★★★
酒井家のしあわせ 伊賀上野を舞台にした4人家族のしあわせ芝居。
いわゆるお涙頂だいの難病ものになりそうで、関西ことばの妙、心地いい後味に。
「うざい」を口癖にしてるかの14歳の主人公(森田直幸くんが実にいい)の目線で話が進むのがよろしく、口煩きオカン役の友近さん(ウコンさんじゃなくてトモチカさんなのだー)が素敵、ちょっとのこでは騙されへんでーという「アホかいな」ベースの賢き関西女ここにありって風。
「関西弁の僕」と、東京弁のアホな父 ユースケ・サンタマリアの病院での会話あたりにも、私しびれました。三重県ロケ、29歳 オ・ミポさんの脚本・演出に★ひとつ。

2007.1.7 マイカル 津 ★★★★
愛の流刑地 ニッケイ連載当時、職場の昼休みでは「菊治」と「冬香」の話題でけっこう盛り上がっていました。ところが、冬香さんが唐突に死んでしまってからは・・・うーmm。
まあ、それはそれとして・・鶴橋康夫さんが脚本、そして監督デビューというからには・・。
冬香の死を頭にしての映画っぷりは納得なのですが、「私は選ばれた殺人者です」と正面斬って菊治さんにいわれてもなあ、それはちょっと・・見終わって複雑な印象であります。
寺島しのぶさんという方にフェロモンの匂いを感じさせないというあたりが、映画の品のよさ・・しかし・・・・フェロモンいっぱいの高島礼子さんみたいな奥さんを捨ててまで、菊治さんねえ・・。

ひとり完全に浮いた存在ではありますが、長谷川京子検事のせつない厭らしさのほうに興味が。
マサカマサカの本田博太郎裁判官、やっぱり場を締めてくれる冨司純子さん、いろいろ面白い作品ではありましたが・・。

2007.1.14 マイカル 津 ★★
ストロベリーショートケイクス 平日の昼下がり、お客さんは3人。心して席に座れど、中華そばプラスハーフ焼き飯の心地よい満腹感に・・いつも思うのですが、食後の映画ってのは・・。
半分、こっくり状態の感想を。

4人のおんなの子の日常がそのまんまにというあたり、何気ない風景が風景画になってしまうという「映画」の妙に・・!。
池脇千鶴さんほか女優さんたちに心ざわざわ、自分があるようでないのか でもちゃんとあるというOL役・・中越典子さんが特に心残りました。

2007.1.16 津 大門シネマ ★★★
ディパーテッド 「インファナルアフェア」のハリウッドリメイクというので、かなり期待・・ところがところが、オリジナルの「無間道」っぷりは見事に削られ・・ダラダラ映画は流れるだけ。あの傑作「グッドフェローズ」を頂点に、スコセッシは下降線を一途に。
ニコルソンの下品なだけの怪演は、しらけるばかり・・暗黒街のボスという雰囲気は皆無・・エリック・ツァンさんが愛おしい・・。女性精神科医の存在もうっとおしいだけ。オリジナルの深さも陰影もないというシロモノに。。
許せるのは、悪たれ口たたきまくるマーク・ウォールバーグ巡査部長のみ。
オリジナルを冒涜するかの作品でした。

2007.1.20 マイカル 津 ★★
テレヴィ さあさあの新番組ラッシュも一息。

まずは「拝啓、父上様」。あの「前略おふくろ様」が32年前、その流れの倉本聡ドラマ。
一平くん(二宮和也くんがここでも素晴らしい!)の後を追い、カメラが神楽坂の路地をきっちり見せるいう、きめ細かい演出にうっとり。小林桂樹さんの死に際の名演技にもうっとり。隠れ妻  八千草薫さんの色ある思慕模様に・・うっとり涙。
極上のドラマになりそうです。

「華麗なる一族」は、びっくり。路面電車の走る町並みは上海で撮影されたとか、まあお金がかかってるのが分かりすぎます。最初から映画にしたほうがよかったのに。
そんでドラマは面白いのか面白くないのか・・今のとこ不明・・キムタクがキムタクにみえないというのも・・さて。鈴木京香さんの悪模様にも期待が。

「エラいところに嫁いでしまった!」、久々の仲間コメディで安心できます。ほんわかの姑・松坂慶子さん、うなずきの本田博太郎さん、よろしいです。
「ハケンの品格」、スーパーウーマン篠原涼子さんが見事にかっこよく・・圧巻。ちょっとワケありの予感も。
「わるいやつら」、かなりのどろどろさで・・米倉涼子ナースの今後が気がかり。しかし、暗い。
「演歌の女王」、天海祐希さんが披露宴に乗り込みぶち壊すというのが・・夢ってのは・・ちょっと面白くない。分身に福田麻由子ちゃんがアレコレって・・下妻物語かー、うーん。

今のとこの印象。あと、「風林火山」・・見てないのですが。
ミュンヘン 1972年、ミュンヘン五輪でのテロ事件を「点」としたスピルバーグ入魂の力作。なんせ2時間44分。
今もまた続くという国家テロの世界、不謹慎ながら・・この映画舞台の民に生まれなくてよかった・・と。
優しい目をした・・エリック・バナさん、悩めるテロリストというのが伝わります。そして・・(007後に観てしまったのが不幸?)・・ダニエル・クレイグさんの脇役っぷり、様になってます。

そして・・強烈なシーン・・女暗殺者の隠れ家に踏み込み・・仕込み筒で一発二発・・首から流れる黒い血・・全裸の彼女・・あまりにもこのシーンが尾を引きすぎて・・。

2007.1.26 DVD R ★★★
魂萌え!
まあ、なんという愛おしさ。
ムリヤリ ビールを飲み干し酔っ払い状態で、ピンク映画館の映写技師おっさんに直立不動体勢で教えを請い、帰りの車中・・ハンドバックに軽く嘔吐し・・汚物を一瞬みつめ・・しっかりとよろよろと・・そしてカメラがふっきれたかの敏子さんの横顔をじーっと見詰める・・。
スクリーンの中へ、敏子さんを抱きしめに走りたい・・と。
尋常ではありませぬが、それほどに
風吹ジュンさんが・・愛おしい。

とまあ取り乱してしまいましたが、桐野夏生さんの映画化ものでは「OUT」の味わいも最良でしたが、今作は映写技師として「ひまわり」(70年)を映す敏子の姿というラストに、原作以上の味付けが。
(苦手な女優さんなのですが)三田佳子さんの凄み、加藤治子さんの滑稽なまでの怪演、「愛ルケ」傲慢作家役よりずーっといい豊川悦司さん、いささか悲しい林隆三さん、
役者さんから日常のそこそこさから・・。街を歩く敏子さん、トン・トーンと足踏みをするあたりのリズム感、ちゃんと監督の意図があったとか。坂本順治監督、素晴らしい。

映画の敏子さんは59歳、ほんまの風吹ジュンさんは53歳、なかなか周りにはこんな素敵な59歳はいませぬが。

(桐野夏生 原作が映像を超えちゃってる三部作「残虐記」「グロテスク」「I m sorry mama」、いつかは映画で観たいような観たくないような・・。)

2007.1.28 マイカル 津 ★★★★★
まだそんなに老けてはいない 山田太一ドラマ。深町幸男演出。これまた団塊世代のお話。
中村雅俊・原田美枝子夫婦に、岸部一徳さんが妙にウキウキとからむ。山田ドラマのなんだろうなあ、というサスペンスが心地よく、余貴美子さんが愛しの君に。ほんに、愛しい。

(しかし、貴美子さんは売れっ子です。「けものみち」の強欲風名古屋女・・ちょっと名古屋弁に無理がありますが・・。「拝啓、父上様」では巣鴨の占いおばさんと。)

そして岸部キューピットは実のところ・・という展開に。
もう少しドロドロしてもよかったのにという思いがあって、暗くて深い岸部キューッピット側からのドラマを観たいです。

2007.1.27 テレビ朝日系
王の男 朝鮮王朝時、御馴染みの暴君ヨンサングンと旅芸人のふたり、男と男と男の微妙な愛憎関係が・・とくると期待も膨らんだのですが・・まあ男三人が絡みっぱなしというのも・・私の範疇外。
面白くもなんともなかったという次第。
女よりも美しいというコンギル役のイ・ジェンギさんも好みではなく、韓国映画には珍しいのったりしたテンポで・・退屈いたしました。

2007.2.1 津 大門シネマ ★★
雪に願うこと 北海道帯広のばんえい競馬、ああこんな世界があったのかという新鮮さは、蒸気機関車のように美しい姿をみせるばんえい馬たちに。
佐藤浩市兄と伊勢谷友介弟のかっとうを交え、まかない母さんの小泉今日子さん、いまひとつふっきれない騎手の吹石一恵さんと、根岸吉太郎さんの人間描写は的確です。
(しかし、特典予告編では根岸さん・・日本映画の名匠とは・・ちょっと驚き。)

2007.2.2 DVD R ★★★
エラゴン 1時間44分という長さが程好いとかで・・。
ジェレミー・アイアンズ師匠の下、主人公が成長し行く前半は日本の時代劇風で悪くないのだが、ドラゴンの造形も鮮度なく、最期のドラゴン対決シーン・・動体視力の退化したわたしなんぞは、暗闇の中、悪ドラゴンの形さえ識別出来ないという有様。腹立たしい限り。
ジョンかマルコかヴィッチか、悪の親玉の見せ場もなく。

2007.2.3 津 マイカル 津 ★★
ユナイテッド93 2001年11月9日、テレビの衝撃的な画像を観た多くの人は「まるで映画を観ているような・・」と。
「映画」と「映画のような現実」と「現実」と「現実のようなな映画」の境は、はっきりしているようで、けっこう曖昧なところもあるのでは。映画を含めてのフィクションの世界と現実の世界の微妙な境。

この映画は、遺族が語る携帯での会話、録音テープといったものから再現されたフィクションとはいえ、行方不明になった飛行機をなんとテレビ画面で知る管制塔内部のショックといったシーンは、正しく「現実のような映画」になっていて、後半の機内でのシーンからは「映画らしい映画」になっていたように思います。
自爆テロリストたちの凍りついたかの息づかいを決して悪といて描いていないところが・・この映画の凄さ。
ポール・グリーングラスの監督・脚本、心魂が伝わります。

2007.2.4 DVD R ★★★
プルートで朝食を キトゥンという名の彼(彼女)が、ミッツイ・ゲイナーのような母親を探しに、70年代のアイルランドからイギリスへの旅するという不思議な物語。

キリアン・マーフィーさんがどんどん綺麗に可愛くみえてくるから、摩訶不思議。
そして背景に流れる音楽の選曲のセンスがよろしいのです。「シュガー・ベイビー・ラブ」「愛のフィーリング」「ハニー」、ダスティ・スプリングフィールドの「風のささやき」が、シルバー・コンベンションの「フライロビンフライ」が。
リーアム・ニーソンさんの父神父がまたよろしく、ニール・ジョーダン監督に惚れ惚れ。
映画で観れなかったことが悔やまれます。プルートとは冥王星のこととか。

2007.2.5 DVD R ★★★☆
それでもボクはやっていない 143分、素晴らしい。日本人すべてが観るべき映画ではありませぬか。興奮。

徹平くん(加瀬 亮さんが時にキレ混じりで・・)の巻き込まれる痴漢事件に、観客一同ずーっとつきあうわけですが、いやあ、周防正行さんの真摯な監督っぷりに、ただただ一同真摯に「映画」をみまもるという、このような映画体験は稀です。

人権派にみえる裁判官から、突然「この男は有罪だ」と確信しているかの裁判官(この小日向文世さん、穏やかそうな無表情さが実に味わい深く実に怖いのです。)に変わってしまうというあたり、恐ろしすぎます。
しかし、映画では、徹平くんが痴漢をしたともしていないとも描かれていません。そこがまた隠し味です。
この映画を観た後では、あの「愛ルケ」の裁判ってのがアホみたいにみえてきます。

2007.2.10 鈴鹿マイカル ★★★★★ こちら津では上映されていないという悲劇。鈴鹿へ車を走らせたかいがありました。
バブルへGO あまり期待せず、しかしドラム式洗濯機で1990年へというのが面白い着想・・なんせ金利が8.5%という・・今にして思えばトンデモ時代、銀行が証券会社が潰れるなんて夢にも思わなかったという頃。
そして映画は・・、かなり、相当に・・、びっくりするほどに面白い。

今の日本経済を憂う財務省官僚 阿部寛さんが、日立製作所研究員 薬師丸ひろ子さんに、バブル阻止を依頼、行方不明になった母を捜すため・・(このタイムマシン、身長・体重制限があるらしい)・・娘 広末涼子さんが単身1990年に乗り込むというキテレツなお話。

広末さんが、ひとつ山越したかの好演。とても子持ち女優さんに思えませぬ。
しかし、キリン顔の阿部さんとタヌキ顔の薬師丸さんの子供が・・キツネ顔の広末さんというのは・・っま、よろしいいか。
君塚良一脚本、久々 馬場康夫監督。一見軽そうで、けっこう骨太な快作でした。

2007.2.11 津 マイカル ★★★★
ホテルルワンダ 1994年のルワンダでの、フツ族とツチ族の争い・・といわれても・・・フツ族がツチ族を何十万人も殺害した・・といわれても。
そのルワンダの高級ホテルの支配人ポールが主人公なのですが、ポールはフツ族、妻はツチ族、そしてツチ族千人以上をホテルに匿うという「アフリカのシンドラー」という実話を基にした作品。ドン・チードル扮するポールさんは、その場その場をなんとか生きながらえよう家族を守ろうというだけで行動するわけで・・そこらへんが映画の芯になっています。

しかし、顔も心も同族の人たちが、・・・宗教戦争以上に根深いものがあるのでしょうか。映画の中、「世界の人は、ルワンダのニュースを観ても、まあ怖いとかいって、そのあとは食事に出かける」という言葉が沁みます。
ニック・ノルティさんが、ちらりジャン・レノさんが・・。

2007.2.12 DVD R ★★★
スタンドアップ これまた,,アメリカ初のセクハラ訴訟に勝訴した女性の実話から。
ミネソタ北部の鉱山での露骨な性的いじめと差別と戦うのが・・われらがシャーリーズ・セロンさん、ある時はモンスター、ある時は未来の戦士、いやはや根性が座っています。
映画は「がんばれ、ヒロイン」モードで展開しますが、同じ鉱山で働く父リチャード・ジェイキンスさんが、難病を患う友フランシス・マクドーマンドさんが、救世主として光ってくれました。

セロンさん、とっても可愛く清清しい。

2007.2.15 WOWOW 録画 ★★★★
ドリームガールズ うーん。

ひたすら、後世トラウマ化しそうな・・ジェニファー・ハドソンさんの熱唱・・(アカデミー賞は決まりの決まりですが、助演ではなく映画では正しい主演扱い・・監督さんの思い入れが嫌でも伝わるという・・)
されど、あの熱唱シーン、これって「映画」?って思いも感ずるわけで。
うーん。

シュープリームスを題材にしているというのが、わたしとしては要でありまして。
久々に、シュープリームスベストなんていうアナログLPを、アナログプレーヤー(通販での買物)で聞きつつ。
1964年の「愛はどこへいったの」に始まる・・シュープリームス伝説・・映画のモデル的には、ハドソンさん演ずるエフィーが、フローレンス・バラード、彼女が立ち上げたともいえるグループは次第にダイアナ・ロス中心となり、67年、太りすぎと酒の飲みすぎで、解雇された形で・・シンディ・バードソングが代役とされたあたりは映画そのままかも・・76年、非業の死、33歳で。

そんな思い入れのシュープリームス、どこかに当時のさらっとしたモータウンサウンドがと期待したのですが、まるで違うというのは・・ブロードウェイミュージカルの映画化、唯一「ワン・ナイト・オンリー」という曲がそれらしいかと。(しかし、当時のヒット曲誕生の裏表、白人向けモードの戦略、けっこう納得のところも・・)

エディ・マーフィーさんって、・・えー、ってあたりも驚き。
どうにも気持ちの整理がつかない映画でありました。(皆皆さん、熱すぎて・・あまり熱い歌って好みではありませんし・・)

2007.2.18 津 マイカル ★★★
スタア誕生 この映画のオリジナルは、1932年の「栄光のハリウッド」、そして37年にこの映画を下敷きにした「スタア誕生」が。(これは1コインもので発売されているので、ちょっと・・観たい。)
「栄光のハリウッド」を監督したジョージ・キューカーが再び監督したのが、この1954年作品。。
1976年のバーブラ・ストライサンド作品に惚れ込んではいましたが、このジュディ・ガーランド作品は全く初物。なんと3時間近い超大作映画だったとは・・。
(このDVD作品は、一部スチール構成になっていて、1983年に再編集されたものらしい。スチール部分はフィルム紛失からのものとか。公開当時はカット部分多く2時間10分ほどの長さだったとか。)

なぜか突然延々15分に及ぶワンマンショーとか、たった一人で部屋の道具を使いながら歌い踊るシーンとか、圧倒的なジュディに・・わあこんな女優さんがいたんだ(・・ライザ・ミネリのお母さんというだけの我認識は間違いでした・・)と驚きを。
「私は、ノーマン・メイン夫人です」の決め言葉に、喝采を。

悪いヒトなんだか良いヒトなんだか、いつも半端な印象しかなかったジェームス・メイスンさん、悲しき落ち目スターを。泣かせます。

確実といわれたオスカーをグレース・ケリーに奪われ、その後のジュディは睡眠薬と酒びたりの日々、69年、47歳で命を。ジュディ・ガーランドという人をはじめて知りました。

2007.2.24 DVD ★★★ (これは某Yさんからいただいたディスク、やっと観れました。感謝。)
スタア誕生 続いて、1937年版。
500円DVDというと、初体験が「シャレード」、あまりの退化したぼやけたカラーにやっぱり500円と納得、それ以来購入したことがなかったのですが、ちょっと観たい願望で。

やっぱりのボケカラーではありますが、1937年当時のカラーということで・・了承。

54年作品と、まあほとんどそっくり、当たり前のことですが。「ノーマン・メイン夫人です。」のラストまで・・微笑ましいほどに。
当時、この37年版のほうが54年版より評価が高かったとか。練られた脚本がよろしいです。

主演のジャネット・ゲイナーさんは若いのか年とってるのか不可解な女優さん。心の師であるお婆ちゃんが一番の要役でした。

2007.2.25 DVD ★★★
墨攻
これは!

紀元前の中国、思想集団「墨家(ぼっか)」の教えをテーマにした物語。
10万の敵にたったひとり挑む、革離(かくり)、アンディ・ラウさんが実に素晴らしい・・大軍に包囲された城を守る、その守りの戦略が見事、硫黄を塗した作戦から糞を使った防御と・・ひたすらの守りに徹する展開は、ぞっこん入魂の心地よさ。なんという正直なスペクタクル。

後半、「非攻」(侵略と併合は人類への犯罪)「兼愛」(自分を愛するように他人を愛せ)という・・墨家十論の教えと現実の間に悩む主人公、そして愚かな国家の策略と、「今」の世界を映画はみせてくれます。ジェイコブ・チャン監督、あっぱれ。そして、大国の将軍 アン・ソンギさんがいつもながらの味わいを。

騎馬隊長ファン・ビンビンさんが、声を失い水の中という最期に・・涙。

2007.2.26 四日市 109 ★★★★★ 

⇒原作漫画を未読、そこで元原作、酒見賢一著の新潮文庫を。原作の革離は・・南伸坊さんの絵によれば・・ありゃあ、坊主頭の髭面の・・そして、かなりの冷酷っぷり、映画では革離を敬う存在だった若君の梁適、その彼に殺されてしまうという展開、びっくりでした。

どろろ 柴咲コウさんという方が苦手、予告編でのコウさんの叫びっぷりに・・観たくもないと決めていたのですが、大ヒット中と聞くと・・ミーハー心と、手塚原作をリアルタイムで読んでいたこともあって・・観てしまいました。

けっこう乗れました!
魔物たちを倒し自分の肉体を取り戻す百鬼丸、そして相棒となるどろろ、時代も国も度外視したかの背景、(ニュージーランドロケの妙)、かなりチープな魔物たちの造形もはまって、コウさんのどなり具合も気にならないという展開に、乗り乗り・・この弾けっぷり、今までに無い日本映画になりそうで・・。

ところが後半、親殺し子殺しという重たい展開になると、悪しき日本映画の趣に。
乗り乗りの後のクドサは・・無念です。

妻夫木聡さんの百鬼丸、よろしかったです。彼のお父さんやら弟さんやら、よろしくなかったです。

2007.3.3 津 マイカル ★★★
さくらん
まるで弾けない不細工かつ退屈な一品。
土屋アンナさん、頑張ってくれてますって以外に、遊郭大門の金魚水槽が見せ場ぐらい。

2007.3.11 津 マイカル ★★

アカデミー賞 女性司会者、ピ−ター・オトゥールさんへの「まあ、8回目の候補・・」ってオチョクリ、ちゃんと受賞できればよかったのに・・非情・・どうかと思います。
それでいて、しょうもない「ディパーテッド」に監督賞もろとも賞を与えちゃう愚挙。昨年の「クラッシュ」もそれに近い印象ありましたが。

まあなんとも許せない気分のアカデミー賞でありました。
WOWOWの録画中継を観て・・。

暗黒街の弾痕 1937年、フリッツ・ラング監督作品。
30年代の作品は、ワンコインDVDでいっぱい観れる、モノクロものなら画質も気にならない・・ということで、ダイソー版の315円DVDであります。

You Only Live Once
ユダヤ系の監督、ドイツからフランスに亡命、ハリウッド入りしての作品。
乾いたタッチのなか、雨の中の銀行襲撃、脱獄シーンから、ふたりの逃避行とぞくぞくさせるカメラワークが素晴らしく、「ボニーとクライド」の原型となったというエディ(若きヘンリー・フォンダさんが!)とジョウン(ひたすらエディを愛しぬくヒロイン、ちょっと原節子風のシルヴィア・シドニーさんが圧巻!)の哀しき道行に・・これがフィルム・ノワールかと・・傑作です。最後の彼女「あなたとまた生きたい、何度でも・・」。

2007.3.14 DVD ★★★★
アンフェア the movie 大前春子(ハケンの品格)が終わったとたんに、雪平夏見がスクリーンで。
ええぇ、蓮見が!安藤が!安本さんまでと息つく間のない驚きのドラマ、さて映画版、そうかやっぱりという結末にニタリというのが、ファンの正しい見かたですかねえ。
細部の荒っぽさも気にならず、充分に楽しめましたよ。

(ただそれだけの映画ではありましたが・・。完成度からすると、テレビ「スペシャル版」のほうが。個人的には、牧村さん・・木村多江さん・・の哀しさが好きでした。)

元旦那の香川照之さんがニューヨークへという設定がちょっと寂しかったです。
しかし、当初のメンバーで残ってるのは・・薫ちゃんと、ジッポー山路と、ボールペン小久保だけに。

2007.3.17 津 マイカル ★★★
パヒューム 映画史上かってない衝撃シーン・・なんせ750人もの男女が全裸でからみあうという・・なんでそうなったかというと、究極のフェロモン香水を嗅いだため・・まさかまさかのトンデモシーンではあります。

パリの魚市場、主人公が産み落とされるシーンから衝撃そのもの、主人公グルヌイユの過酷な生き様に最初から圧倒されます。
ダスティン・ホフマン扮する調合師に弟子入りするあたりで一息つけるのですが、・・建物もろともダスティン先生あの世行きというあたり・・唯一の(笑)・・後半の究極の香水求めての連続殺人行はなんともはや・・女性たちの体から香水を醸造するのですが、これが理解しがたく、その匂いは残念ながら映画からは伝わってきません。

しかししかし、この過剰な饒舌さ、後々妙に残ります。トム・ティクヴァ監督の怪作。
さあ、今度は原作(パトリック・ジュースキント)を読みましょう。

⇒詠みました詠みました。面白い。面白い。まあ、このようなキテレツな小説があったとは。
18世紀というと、ヨーロッパではお風呂の習慣がなく、まあ街も人も相当に臭かったに違いない。そんな時代でのグルヌイユの壮絶な人生は正に奇想天外、映画以上に・・。

2007.3.19 四日市 109 ★★★★
テレヴィ 最後の最後までつきあった番組は・・。

「ハケンの品格」。
またまた篠原涼子さんの当たり役となったスーパー派遣 大前春子、助産婦からマグロ解体、パワーシャベルを操る、もう何でもやっちゃうスーパーっぷりが爽快でありました。
「●●ですが、それが何か?」「私としたことが・・」といったフレーズも最高の定番に。
天敵 東海林(大泉洋さんがよろしい)との漫才風かけあいで余韻残して終わるというあたりも納得。「2」に期待を。

「拝啓、父上様」。
東京神楽坂を舞台に、うっとりほっこりゆっくりの倉本聰ドラマ。いつも困ったような表情の一平、二宮和也くんが実にいい。自分の父が誰かわからず、当の母親であるユキノちゃん(高島礼子さん)は絶対にしゃべらず、恋した彼女が妹ではないかと悩むなんていう一平に、竜さん(梅宮辰夫さん)、「韓国映画みてえな話だなあ・・」と。
キュートな大女将 八千草薫さんが絶品・・この年で可愛いなんて・・。
森山良子さんの歌、これまた絶品。
「心から ありがとう」といいたくなるドラマでした。

ナイトミュージアム 夜の博物館で、すべてが動き出す・・私としては大好きな世界。
この映画の博物館は何を主張したいのか良くわからんとこもあるのですが、まあそれはそれとして、是非一度観たいのは「東京江戸博物館」(でしたっけ?)のナイトミュージアム、part2の舞台にリクエストを。
ベン・スティラーさんの親父復活ドラマとしても楽しく、びっくりは久々のディック・ヴァン・ダイクさん以上に、ミッキー・ルーニーさんの不死身の御姿、1920年のお生まれですから・・いやあ、素晴らしい。

2007.3.24 津 マイカル ★★★
ハッピーフィート ペンギン大好き(・・ペンギンが嫌いという方はいないのでは、もし嫌いだという方とはお付き合いしたくありません・・)の私としては。
タップ大好きの私としては2乗効果で、もう大満足の大喝采映画に。
シネスコ大画面を所狭しと、ペンギンたちがリズムにあわせて唄い踊る、まあ何んという喜ばしい世界。オンチでもタップ天才のマンブルくんが、5人組ジ・アミーゴス従え、未知の大陸に乗り出すあたりのファンファーレ感にうっとり。
お馴染みの曲がいっぱいというのも嬉しく、特に「ブギー・ワンダーランド」の乗りあたりは涙もんでありました。
ああ、生きてて良かった。
(私は、この映画を観るために・・OR 出逢うために・・生きてきた、なんて賛辞がよくありますが、体がいくつあっても足りないじゃないかい・・と。それよりも、長生きいっぱいして「生きてて良かった」という映画に・・いっぱいめぐり合いたいです。)

2007.3.31 津 マイカル ★★★★★

ブラッドダイヤモンド ずッーと、この1週間・・頭の中でペンギンが踊りっぱなしだったのですが・・ふっきれました。

ダイヤ業界の裏側を衝くという展開から、洗脳されゆく少年兵のショックな描写に正直なところ唖然、父ソロモンの思いが交錯し・・そして、スコセッシに開放されたかの生き生き悪人面のディカプリオさんが、最後に泣かせる泣かせる。

ソロモン役のジィモン・フンスーさんが味わい濃く、ジェニファー・コネリーさんも戦火の女風にたのもしく、まあメッセージ有、サスペンス有、もうすべてをてんこ盛りにしたような映画に。
エドワード・ズウィック監督、やったねという・・美作。
わたしとしては、「トゥモローワールド」以来の衝撃作になりました。

2007.4.8 津 マイカル ★★★★
デジャブ トニー・スコット監督とくると、やっぱり観たいと・・。
冒頭からスコット節満開でぞくぞくしてると、「エネミー・オブ・アメリカ」風の展開、あれよあれよと4日と6時間前の衛星映像にびっくり、その名も「白雪姫」、そのうち理解不能、時間軸がどうこう言われても、わけ解んないのトンデモ世界に突入、それでも理不尽に面白いという、強引力まかせのスコット節。
デンゼル・ワシントンさんがいつもながらの利発な逞しさで引っ張ります。

ワシントンさんの乗る小型マシンは、「バブルにGO」で広末涼子さんが乗ったドラム式洗濯機みたいでしたが。

2007.4.14 津 マイカル ★★★
アンジェラ ベッソン監督と大女とくれば、これはアクション満開のと思いしや・・ありゃー。
180センチの天使( リー・ラスムッセンさん・・以前ちょろっと観たベッソンもの「トランスポーター2」の殺し屋大女さんかと間違えました。あちらはケイト・ノタさんでした。)と自暴自棄男とのラブストーリーとは。
モノクロのパリ舞台の・・ベッソンさんはずーっと製作だけやっていなさい。

2007.4.15 WOWOW 録画 ★
あるいは裏切り
という名の犬
鶴田浩二かアンディ・ラウか、任侠ノワールか香港ノワールか、そんな匂いのするノワール家元?のフランス映画。
いい方がダニエル・オートゥイユ、悪い方がジェラール・ドパルデューという、巨鼻男優ふたりの葛藤がぞくぞくさせてくれます。
そして、ああやっぱりミレーヌ・ドモンジョさんだったのかとびっくり・・今も可愛くいい味を。
ただ、一人の女性を愛し合ったらしい親友であったらしいふたりの過去、ラストの意外な急展開がわかりにくいのが、結果として薄味に。
甘いメロディをバックに父と娘の思いが切々といったシーン(「なぜ面会させてくれなかったの」「お前の後姿を見るのが怖かった」)は、涙もの。
これはハリウッド映画でリメイクになりそうな予感も。

2007.4.20 津 大門シネマ ★★★★
ハンニバル・
ライジング
ハンニバル・レクター誕生編。
トマス・ハリス原作しかも脚本というだけあって、そうかそうだったのかの納得を。
叔母である日本人「紫夫人」にコン・リーさんが。(日本人役なのに、なんでいつもコン・リーさんが。とはいえ、このなまめかしさは・・例え鈴木京香さん高島礼子さんあたりでも無理かな・・)・・絶品。
レクターの美意識の原点は、紫夫人からだったのか。
ただ、後半一気の復讐劇には、その美意識が散乱しているようでしたが。

(原作では、習字から生け花から俳句まで詠むレクターが・・。)
早々に、原作本を読まなければ。そして映画、「レッドドラゴン」、次に「羊たちの沈黙」、そして「ハンニバル」と順を追って再度観なければいけません。

2007.4.21 津 マイカル ★★★☆

・・ここ最近、外国映画ばっかし。しかもずーっと粒揃い、こうこくると「東京タワー・・なんとかかんとか」までは物理的に追えませぬ。
植木等さん
植木等さんが亡くなって、はや1月。
追悼番組での、植木さんの実に味のあるしゃべりに改めて感服を。
「スーダラ節」について、お父さんが「わかっちゃいるけどやめられない。これは親鸞の教えに通じるものがある」と言ったというエピソードは有名ですが、植木さん自身の語りで聞くと、また深い。

植木さんが育ったのは三重県なのですが、生まれたのは名古屋。このことは、部落解放運動にも尽力した父徹之助について北畠清泰さんが書いた「夢を食いつづけた男」に。

・・みろよ青い空、白い雲、そのうちなんとかなるだろーおー・・わかちゃいるけどやめられない・・何度植木さんの歌に救われたことか。

「植木等」は・・永遠に生き続けます。
バベル
うーん、これは。
どうにも、浮き上がってしまうのは「日本編」エピソード。
チエコ(菊地凛子)が彷徨する東京のシーンは、まあ日本ってこんなことになってるんだという怖さもあるのですが・・画面チカチカピカピカのやり過ぎシーンから、チエコの丸裸葛藤シーンから、今時なんという時代錯誤という演出に・・うーん。
なんと東京では、70年代のディスコ風景が今も・・うーん・・わけわからん、です。
モロッコ、メキシコの人たちには違和感がなにのに・・うーん。

2007.4.29 津 マイカル ★★★
テレヴィ
さあ、春シーズン。
なんで、初回だけは少し長めなのか、この悪しき習慣はお止めいただきたいもの。無理に間延びするだけで何の徳にもならないように思いますが。

今のトコ、これは!というのドラマは・・「バンビーノ!」(ひたすらレストラン中心の直球勝負ってのが気持ちいい!)、
「喰いタン2」(定番ではありますが、好き。市川実日子さん、好き。)
「セクシーボイスアンドロボ」(これはあなどれない。ヒロイン大後寿々花さんが浅丘ルリ子さんとちゃんと勝負してるのが素晴らしい。)
「わたしたちの教科書」(志田未来さんは初回のみ、2回目からけっこう唸る展開に。風吹ジュンさんが核に。校長先生の出番はどうなる?)

えーっと、「冗談じゃない!」・・空周りしてるだけのように。
「「ホテアリー」・・いくらなんでも上戸彩さんがホテルのチーフって、冗談すぎます。

ゲゲゲの鬼太郎
役者さんたちの怪演を楽しむという映画に。
主人公の鬼太郎が映画でなにかやってたかというと印象薄く、定石の父子愛風景も眠気もよおす有様で・・。
「ゲゲゲのネズミ男」のほうが題名似合う大泉洋さんがビタリの楽しさ。猫娘こと田中麗奈さんの猫ダンスがこれまた嬉しく、顔だけ出演という西田敏行さん、首から上だけ出演のYOUさんも自ら楽しんでいられて可笑しいです。
一反木綿、目玉おやじもよく出来ていました、マル。

2007.5.3 津 マイカル ★★★
スパイダーマン3
笑ってしまうのは、ハリーとMJのシーンに60年代のツイストが!悪い子ちゃんになりゆくピーターがなぜか70年代のジョン・トラボルタを気取っちゃうというあたり。これが似合ってない・・。
サム・ライミ監督の妙なこだわり?
いつもながらの悩めるヒーローが、エイリアン生命体ヴェノム(・・といわれてもちょっと判りにくいのですが・・)にとりつかれワル黒スパになっちゃうというあたりが面白いところ。

もっともシリーズの敵役は、ゴブリン(1)にしろ、愛すべきドック・オク(2)にしろ根っからの悪人は出てこないのがいいところ。
今作のサンドマンも難病の娘のためにという泣かせる男に。砂になって消えた彼はまた蘇生するのでしょうか、娘のためにピーターは・・というあたりがラスト欠落しているようにも。

ライミ監督・マグワイアのコンビはこれで終わりのようですが、MJ役は他の誰かさんに変えてもらって、是非4作目を。(そもそもMJという無神経な女性がなんでヒロインになってるのかが不可解、更に演じる女優さんが私にとっては不得手な方なので・・勝手ながら・・)

やや消化不良気味の3、これで終わってもらっては困ります。

2007.5.5 津 マイカル ★★★
ちょっと・・
 ちょっと昔、といっても90年代後半、旧久居市に 宝友堂・NICE DAYというビデオレンタルのお店があり、そこで配布されていた「NICE DAY CLUB」という冊子がありました。
これは 平安堂さんという長野県のほうの会社が出してみえたようですが、無料配布にしては力のはいった冊子で、映画の紹介記事も辛口辛口、また特集記事もけっこうマニアックなもので実に読み応えがありました。
その編集人というのが、小玉大輔さんという方と白石知聖さんという方、今もどこかで活躍されてるのか・・「ER」特集号、007増刊号は素晴らしい「宝物」でありました。
あかね空
悪くはないんですが。
京で修行を積み江戸に豆腐のお店を出す永吉、根っからの江戸っ子娘おふみ、「おおきに」と「平気平気」が要になります。
山本一力さんの原作は読んでいませんが、どうなのでしょう。気になるのは、いったい永吉の「美味しい」豆腐がどのように生まれたかというあたりが省略され、職人さんの技の迫力が感じられないところ。

中村梅雀さんが実に悪ったらしい妙演。
ミヤコ蝶々さんに似てきた?岩下志麻さん、やけに印象が薄いのも気がかりに。

2007.5.12 津 大門シネマ ★★★
ラブソングが
できるまで

どう転んだところで、それ以上でもそれ以下でもないという典型的ラブコメ。
・・しかししかし、まあ大好きという結果に。我ながら、なんという微笑ましさよ、愛らしさよ。

ラブコメ2大スター、ヒュー・グラント 
ドリュー・バリモアの華の競演というだけで決まりです。
ナツメロスターとして遊園地で唄うアレックス、暖かに優しく見守るソフィ、そんなシーンにうっとり涙ぐむのが我ながら嬉しいのです。

愛に戻る道 WAY BACK INTO LOVE、このラブソングができるまでが、愛おしい。
歌姫役コーラ(・・なんとブッタが!)に扮する
ヘイリー・ベネットさん、ちょっとアジア系仏教的風貌の無表情さが、愛おしい。
なんてったって、バリモアさん、ひたすら愛おしい。
バリモア姉さん、クリステン・ジョンストンさん(ERの!)、まあアメリカにも関西おばさんがいたんだ・・。もうもう愛おしい。

2007.5.16 名古屋ミッドランドシネマ ★★★★☆
全席皮張りシートという話題のシネコンに初見参。
2007年の
わが
ミューズ
猫目小僧
楳図かずおものでは、少年マンガとして最初に圧倒された作品。秋田書店のコミックスは家宝にしていましたが、オークションでかなりの高値段で引き取られました。

それはともかくも、やっと観れた・・実写版。(影絵風、動かないアニメ版もなつかしいですが・・)
メジャーの妖怪ものと違って、斜めにかまえた主人公他の「醜さ」を芯にしたあたりが微妙。ヒロイン石田未来さんの両手広げての絶叫ポーズがまた微妙。
やや太り気味の猫目くんがこれまた微妙。
微妙な快作に。

2007.5.17 DVD R ★★★
主人公は僕だった
国税庁会計検査官の几帳面男ハロルド(ウィル・フェレル)の耳に入る女性の声、どうも自分が小説の主人公になっているらしい、そして主人公は死ぬ運命に・・というキテレツ話。
その悲劇作家にエマ・トンプソンさん。壊れる寸前の彼女、最高に愛らしいなあ。

ヘビースモーカーの彼女のやることなすことが可笑しく、作家助手のクィーン・ラティファさんがドンと構えてというのがまた可笑しいのです。
ハロルドが恋するケーキ職人にマギー・ギレンホールさん、もろチャーミング印の好印象。
悲劇と喜劇が紙一重になった、気分のいい映画でした。

2007.5.21 四日市 109 ★★★★
薬指の標本
小川洋子さんの原作小説に魅せられて、フランスでの映画化、さてどうなってるのか・・観たかった作品。
フランスでは、小川さんの本は20冊ほど刊行されているとか。

原作のモノクロなイメージが、もろ色つきで・・ウクライナ出身オルガ・キュリレンコさんの弾けるような艶やかな肉体が・・エナメル靴の妖しさが・・これには正直惑ってしまいました。

原作抜きで映画を観れば、フランス映画らしい凝った映像たっぷりのファンタジーなのですが。
(日本映画にするなら・・ヒロインは・・誰が、標本技術士は・・誰が、うーん。)

2007.5.25 DVD R ★★★☆

ギドク12本目の映画。
完全なギドク宇宙、海に浮かぶ小さな船、二人っきりで暮らす60歳の男と16歳の少女、ひたすら寡黙なふたり。
あの「魚と寝る女」をイメージしてみるが、最近のギドク映画は痛々しさが薄れてファンタジー化けしているようにも。
それにしても、さすがキム・ギドク。60歳男の微笑ましい嫉妬心に我を重ねました。

2007.5.31 DVD R ★★★★
しゃべれども
しゃべれども

まずは佐藤多佳子さんの原作を一気に読み・・全部で3回ホロリとして・・心込めて映画へ。
映画はというと、これがまた気持ちいい出来映えに。

二つ目の落語家三つ葉が、訳有の3人にかかわり(小説では4人)という流れで話が展開するのですが、ああ日本映画っていいなあという「情」が、東京の古い街並みにピタリはまり伝わってきます。
びっくりなのは小学生村林に扮した(・・というより原作そのまんま)森永悠希くん、もろ関西弁でタイガース大好き、仰天ものの役者っぷりです。
そして、八千草薫さん!の落語っぷりが、素敵。

そうそう元プロ野球選手の湯河原の台詞「野球ファンはだいたいあほなもんだ。特に阪神ファンは利口なのは一人もいない」・・って(原作より)、なるほどなるほど。ここまで云われて、かえって嬉しがる阪神一途の私、そうかそうか・・。

2007.6.3 鈴鹿 マイカル ★★★★

大日本人

雑誌から何からやりすぎの大宣伝に乗せられて。北野映画とどっちにしようかと一瞬迷いはしたものの、やっぱコッチに。
巷では、映画以前のPVフィルムとかの酷評も。
ところが私、意外に意外、けっこうこれが面白かった・・のです。けっこう微笑ましい・・のです。

松本人志演ずる大佐藤の日常を追う(いかにも嘘っぽい)ドキュメントインタビュー仕立て、ここで入れるか入れないかです。これはもう、好き嫌いの世界。

その大佐藤、実は防衛庁公認の大日本人、なんとエレキで(・・大トランクスの下でというのがすてき・・)巨大化し日本を襲う「獣(じゅう)」たちに立ち向かうというあっぱれヒーロー。

祖父である四代目との交わり、(痴呆状態で巨大化する四代目がまたお茶目)、これやりたかったんだろうなあというCG獣たちの造形美・・と、掛け声かけたくなるような・・

・・だったのですが最後いきなり実写版というオチが・・これは監督の意図した意図(テレ?)というのは判るのですが、それまでの微妙にちょっとズレる絶妙の間合いが、ぶち壊しに。
惜しいです。

されど、ともかくも、好きですよ。初々しくって。猫一匹の動きにしても、実にていねいな真摯なつくりの映画です。
マネージャー役のUAさん、GOODです。板尾さんも。

2007.6.4 四日市 109 ★★★★
ブラックブック
144分。これが長くないのです。
母国オランダに帰ってのポール・ヴァーホーヴェン作品。ナチ占領下のオランダでミス波乱万丈ともいえるヒロインを軸にした、あれよあれよの大エンタティメント映画です。

60年代によく観たドイツ対連合軍の戦争ものの雰囲気に、やっぱポールさん、さすがポールさん、というエロっぽさが重なり・・そして最後の最後まで・・よもやよもやの大悪党を(・・いわゆる)棺桶のねじ回しながら閉じ込め、「やっと静かになったわ」と腰下ろすヒロインの明日に微妙な余韻が・・。

ただ、奮闘努力のヒロイン女優さんに全くそそられなかったのが・・悔やまれます。そして、ヒロインの恋するドイツ将校氏が・・ドイツって顔していない!

2007.6.4 四日市 中映 ★★★☆

( 久々に映画館のハシゴをしてしまいました、月曜日・・男デー千円の醍醐味?)

カポーティ
まあ、フィリップ・シーモア・ホフマンさんのカメレオンっぷりを観るだけで満足のいく映画に。

得意げに「マリリンの部屋にはマチスの絵が逆さまに・・」と語り、自らの傑作のため死刑囚のペリーを言葉巧みに利用するといった、ホフマンさんあってのカポーティの生き様が見事に。
あのシャベリの奇妙さが、またあっぱれ。

「アラバマ物語」の著者、幼馴染のネル役キャサリン・キーナーさんが・・また印に象しました。

アンドリュー・ワイエスの絵の世界の雰囲気、と渡辺祥子さんが。うんうん。確かに。

監督ベネット・ミラーさん、記憶しました。

2007.6.5 DVD R ★★★★☆

ザ・シューター
マーク・ウォールバーグさんのみが輝いた「ディパーテッド」に続き、あれまあスナイパー役とは。

確かに、初めから終わりまでずーっと面白い映画です。
しかししかし、1キロ先2キロ先の標的に・・ほんまかいなそうかいなのサスペンスが・・ありませぬ。
まさかのダニー・クローヴァーさんの悪党、さらに大悪党のネッド・ビーティーさん、ちょっとサプライズではありあますが・・それらしくない・・ミスキャスト風では。

スナイパーもので忘れられないのは、「スターリングランド」。
私にとっては、エド・ハリスさんが映画史上最良のスナイパーでした。

2007.6.7 マイカル 津 ★★★
16ブロック

「誰か暇なヤツはいないか」と犯行現場の留守番役しか仕事がない、その仕事場で酒びんを探して・・これがブルース・ウィリス。脚は悪い腹は出てるともうボロボロの・・ブルース・ウィリス。
このモーズリー刑事、ひょんなことから裁判証人の護送を・・ところがところが・・。

証人役の黒人青年エディにモス・デフ。「人は変われる」というエディに「変わらない」というモーズリー。そのボロボロ・モーズリーが・・起つ!
リチャード・ドナー監督、久々の快作に。

DVD特典に「もうひとつのラストシーン」が。ここでは、モーズリーがなななんと死んでしまう。
やはり、エディ特製の誕生日ケーキを前に蝋燭を一気に吹き消すシーンがないと。

2007.6.9 DVD R ★★★★
プレステージ
ち、ち、ちょっと待ってよ、(・・誰にもいわないでください・・という)ラスト・・いくらなんでも。

19世紀のロンドンの話ですよ。あのラストの種明かし、私、いったいなにがなんだか全く判りませんでした。「あんたは阿呆かいな・・」といわんばかりの同伴者からの説明で、そうかそういうことかと。

しかしですねえ、あんまりです。怒りに震え震えて・・ブルブルルゥ・・次の言葉が出ませぬ。

2007.6.10 マイカル 津 ★★
メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
われらがトミー・リー・ジョーンズさんの監督・主演作品。
男と男の約束を頑固一徹に守るピート・・国境警備員のマイクを誘拐し、友エストラーダの遺体を馬に乗せメキシコへというストーリー・・これが実に濃く、深いのです。

そうどこかで観たような。そうそうペキンパーの「ガルシアの首」(わが生涯洋画ベスト11の一本!)、トミーさん自身も「ガルシアの首」に影響を受けたと語っています。

警備員マイク役のバリー・ペッパーさんが情けなくもよろしいです。
ギジェルモ・アリアガ脚本、クリス・メンゲス撮影、これまた素晴らしい。
傑作。

2007.6.12 wowow 録画 ★★★★★
パイレーツ オブ・・・
ワールドエンド

まあ長い長い、冒頭チョウ・ユンファさんは早々出てきたのですが、ジャック・スパロウは?
ウトウトし始めて、30分たってやっと幽玄世界のスパロウ登場で目が覚めました。

スパロウだらけの幽霊船から石ころ変身のカニさんの大群と、面白い面白い。
あとはキーラ・ナイトレイさん太ももまでみせての大奮闘っぷり。妙に意地っ張りのベケット卿が砲弾のなか消えゆくあたり。

タコ怪物ジョーンズと女神カリプソの悲恋はどうなると興味深深・・ところがなんじゃあ・・ティア・ダルマの巨人化って、松本人志「大日本人」のパロディかー?

エンドタイトルの最後まで・・あいやあ長かった・・。

2007.6.16 マイカル 津 ★★★
アポカリプト
今年のナマ洋画のベストです。
凄い!メル・ギブソンって人はとんでもなく凄いお人だ。

マヤ文明といわれてもよく判っていない私、スペインからやってきた西洋人によって叩き潰されたという世界。
そのジャングルで生きるジャガー・パウの物語。
ギリギリの緊張感を持って2時間余映画館の座席に縛り付けられたという映画は・・めったにありませぬ。

後半の「追う」「逃げる」「闘う」のアクションシーンの美しさ。これぞ、映画です。

スペインの船を前に、ジャガーは・・「森へ帰ろう」と。今の世界を暗示するかのラストが、潔いです。
(歴史思想的にはかなり偏見があるとか・・)

2007.6.18 四日市 109 ★★★★★
300
「アポカリプト」に続いて、ハシゴしてしまったのがこれ。

ウム、これはこれは相当に面白い世界。
しかし、「アポカリプト」の後、観てしまったのが悪かった。

素敵な映画は判ったのですが・・無念。

2007.6.18 四日市 109 ★★★

テレヴィ
春ドラで、最後までおつきあいしたのが「バンビーノ」「セクシーボイスアンドロボ」「わたしたちの教科書」。

「バンビーノ」は下手な小細工なしの料理一筋がんばれもので気持ちよいドラマに。厨房のカメラワークに拍手。曲者北村一輝さんが最後まで曲者にならなかったところも新鮮。

「セクシーボイスアンドロボ」は回によって全体の流れがギクシャクしたとことあっても、ニコ役の大後寿々花さん(「さゆり」の少女時代・・)を見てるだけで満足のドラマに。この娘はとてもいい役者さんになりそう。
そうそう、小林聡美さんのゲスト回にはもろ「すいか」「かもめ食堂」がだぶり幸せでございました。

「わたしたちの教科書」はまっとうなテレビオリジナルとして評価されるべき作品に。
学校のいじめ隠しを告発するという展開。謎解きの面白さもあって感服いたしました。
主題歌「Water Me」(BONNIE PINK)も音楽(岩代太郎)もよろしかったです。
ただ、伊藤淳史さんがひとり暑苦しく場違いな感じに。いつもはフニャフニャイメージの谷原章介さんのクールすぎる弁護士役、これはようござんした。

舞妓はあ〜ん
植木等さんの遺作ということで。1シーン、バックに静かに「スーダラ節」の音色が、カカカって笑いもあって粋な後姿が「妙」。

さて、映画はっていうと、ウーン。
最初のテムポの良さが中盤妙に人情話に化け眠気が、するともうダメ、ところどころ(例えば・・北村一輝ふんする怪医者登場カット)目は覚めましたが。
阿部サダヲのテンション高い演技がもろ退屈に。柴咲コウさんとも相変わらず相性が悪いようで。あんな気張った顔の舞妓はんは、京都にはいまへんどっせ。

ただ、堤真一さんはよかったですよ。関西弁がしっくりと。プロ野球選手・映画スター・レスラー・ラーメン店主、すべて絵に。

2007.7.5 津 マイカル ★★

ダイ・ハード4.0

いやはや、これはあっぱれ!

もう痛快丸かじり、ここまでやるかとういうアクションの連続。なんせ車を空中へ放り出しヘリにぶつけちゃうは、無茶苦茶戦闘機を敵にそこいらじゅう滅茶苦茶破壊しちゃうは、還ってきたスキンヘッドのマクレーン刑事、成長著しいです。

アナログ刑事(デジタル時代の鳩時計・・)がデジタル小僧ととともに、最強のサイバーテロ集団に立ち向かうって展開がまたよろしいです。また、現実にあり?って怖さもあって・・。

マギー・Qさん、けっこうしぶとく生き残っていただき、拍手。よっ マクレーン娘も愛らしい逞しい、拍手。ほかほか、これは年に1度の大花火大会映画だー 拍手!

しかし、マクレーンが「CCR・クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル」のファンだったとは。

2007.7.7 津 マイカル ★★★★☆

僕の大事なコレクション
自分やら家族の思い出の品をビニール袋に入れ部屋の壁を埋め尽くす、主人公ジョナサンの趣味はちょっと変わったコレクション。

死を待つ祖母から渡された一枚の写真を手に、彼はウクライナへ旅立つ。
神妙な映画かと思いしや、イライジャ・ウッド扮するジョナサンそのものがちょっと変、そしてまたちょっと変なウクライナのアレックス、目が見えないといいながら車の運転を買って出る爺さん、そして変な贋盲導犬サミー・ディヴィス・ジュニア・ジュニアが加わり・・おかしな車の旅が始まる。

アメリカに住むユダヤ人であるアレックス、ユダヤ人虐殺の行われたウクライナの地、後半は歴史の重みがズシリと、爺さんの潔い死に方にやすらぎを。

リーヴ・シュライバーの初監督作品。実に味付けの良い映画です。

2007.7.12 WOWOW 録画 ★★★★☆
トランスポーター2
1作目以上の快走っぷりに拍手。

ジェイソン・ステイサムさんは、今や最強のアクションスター。大技から道具を使った小技まで、その技量はハンパではありませぬ。

殺しマニア風大女との一戦もたっぷり楽しめて、・・アドレナリンを出し続けなければ死んでしまうというジェイソン最新作・・いやあ観たい!

2007.7.13 WOWOW 録画 ★★★★
夏のテレヴィ
新番組、これは観たいと思わせるものが・・ない・・のですが、ひとつだjけ。
「パパとムスメの7日間」、父と娘の人格が入れ替わるという発想だけのドラマ。これが舘ひろしさんの女子高生っぷり、新垣結衣さんの親父っぷりが楽しく、会社世界に物申す女子高生って流れがまたよろしいです・

期待したのが「牛に願いを」。北海道の自然と酪農学生という図にけっこうスケールのあるドラマかなと思いしや、まあ絵に描いたようなお話っぷりに唖然。大杉さん、小日向さん、はてまた「しゃべれどもしゃべれども」の森永くんと脇の充実が勿体無い。あのアホ主人公ってのは何様なんだー?

「山おんな壁おんな」、伊東美咲さんの鼻ふくらませ、ウーン。「肩ごしの恋人」、すこしあざと過ぎ、ウーン。「山田太郎ものがたり」、二宮くんの貧乏っぷり、ウーン。「探偵物語Q」、志田未来ちゃんのコスプレか、ウーン。

「新マチベン」、については次回に。
女帝
「阿川佐知子のこの人にあいたい」(週刊文春)でチャン・ツィイーさんは「冷たい風の中に咲く花になりたい。条件が厳しければ厳しいほど人間は強くなっていくから。」と語っています。

その頑張り屋さんっぷりは、彼女のどの映画を観ても伝わってきます。この映画でも、まさか王妃がいう意表を衝きアクションまでやってのけちゃう。さすが。ただ本音としては、この役回りだったらコン・リーさんかなという思いも。

白塗り仮面たち(この無表情の仮面模様が全編を装っています・・)の竹組み舞踏場という冒頭のシーンが面白すぎます。
アクション監督ユエン・ウーピンによるワイアーアクション、これが全開。

愛憎ドラマとアクションがほどよく調和した・・といいたいのですが・・やや散漫に。

2007.7.15 大門シネマ ★★★☆
ハリー・ポッターと・・
おつきあいで。
ところがさっぱり話が判らないついていけない。そりゃそうだ、このシリーズ、1作目しか観ていないんですから・・多分。
魔法省から派遣されたおばさま教師(名女優 イメルダ・スタウントン)の独裁っぷりに身を乗り出すも、いやにあっけなく巨大人間?にさらわれ消え去り・・その他見せ場のアクションシーンも暗い暗い。

降参。

2007.7.16 津 マイカル ★
マスター・オブ・サンダー
千葉真一VS倉田保昭の初対決、決戦 封魔龍虎伝、これは!

その対決シーンはともかくも、なんじゃこれはー、若い男の子や女の子がウジャウジャなにをしてるかもようわからん、虚脱・・。なんでまた伝説の二人が、こんな映画に・・。

2007.7.20 WOWOW 録画 ★
レミーのおいしい
レストラン

まあミスマッチの「ねずみ」と「料理」の世界。
これが見事に料理されて、レミーねずみの動きにカメラが追う迫力も相当なもんだし、現実には相容れない人間とねずみの悲哀な関係も描かれ、部分ではちょっと小意地なとこもあって・・いやはや嬉しい作品に。

ただ、吹替え版を観てしまったのが残念。(この劇場では吹替え版のみという編成。ひどい。)ほんまの評論家はなんとピーター・オトゥールだって・・。

ねずみ一族がレミーのためと調理場を占領して料理をつくるシーン、感動!

いつも冒頭に付くピクサー短編「リフテッド」(異星人の地球侵略?)、これまた最高。

2007.7.28 津 マイカル ★★★★
エコール
この映画のポスター写真、ままま、なんと扇情的な。

というわけで、おそるおそる・・。
牢獄のような森の中の学校で少女たちがくりひろげる、眠たい世界といいますか。

すこし語るのが怖くなるなあ、という世界。

2007.8.3 DVD R ★★★
ナオミ・ワッツ
 プレイズ エリー・パーカー

なにを隠そう(・・隠すこともないのですが・・)ナオミ・ワッツさんのファンです。「マルホランド・ドライブ」以来。

これは彼女が、4年の歳月をかけて完成させたという幻の主演作・・ハリウッド1の不幸な女優という設定で、オーデションを受けまくり奮闘努力するといった内容なのですが、37歳(「キングコング」)でブレイクする以前の正に彼女のプライベートフィルム、泣くわめく笑う、お風呂場でのショックな○○シーンからゴミ缶に頭ぶちつけるは車中での変身っぷりのアカラサマ・・いやはやすべてが感動でした。ナオミ・ワッツ ドキュメンタリー。

なつかしいチェビー・チェイスさん、親友役のレベッカ・リグさんもよろしいです。

宣言。
わたくし、終生、
ナオミ・ワッツさんを応援します!

2007.8.4 DVD R ★★★★
怪談
ほんに久々に背中ぞぞーっつ、ぶるぶるぅ・・という感じ。

やっぱり暑い夏にはこれです!

三味線の師匠 豊志賀と、煙草売りの新吉。逢ってはならない運命のふたりが・・。ひたすらひき込まれる愛縁困縁の世界、新吉役の尾上菊之助さんがお見事。さすが、血筋。

あんたは悪くない、ただ女にやさしいだけ、雨のど真ん中、「おまえをとり殺す」という豊志賀に向け絶叫するあたり、同じてしまいました。

中田秀夫監督の、明るいカメラのなかでのホラーっぷりが爽やか。
(そもそもの因果話はなかってもよかったのでは・・と思いました。)

来年の夏には中田版「四谷怪談」を・・観たいです。

2007.8.12 津 マイカル ★★★★
妻は告白する
若尾文子・増村保造コンビの傑作といわれる作品・・やっと。1961年。モノクロ。

この若尾さんは圧倒的です。ラスト近く、濡れ濡れのぼんやりとした表情で佇むというシーン、いやはや「怪談」を観た後だけに、彼女は・・「みかけだおし・みもふたもない」川口浩さんに終生とりついてやるべきだと・・。正に「幽鬼」。

小沢栄太郎旦那も憎いが、いちばん憎いのは川口浩だーと。

DVD特典で、若尾さんの増村ベストは、本作と「清作の妻」だったと。よく判ります。「夫が見た」(カラー)もよかったのですが・・。

しかし、当時の大映映画、、暗い、ここまで暗いかという暗さ、、魅力です。

2007.8.14 DVD R ★★★★☆
トランスフォーマー

アラがみえないようにとしか思えない・・なにやってるのかわからんロボット戦闘シーン、(変身するとこあたりはもうちょっと丁寧にみせてもらわないと)、動体視力が落ちてる輩をなんと心得る。

とまあ、それはそれとして・・面白かったの一言。金属生命体バンブルビーと主人公サムとの友情あたりにグッとくるものあって、女性陣もミーガン・フォックスさん(どんどん逞しくなって・・)、レイチェル・テイラーさん(落合正幸監督のホラーでヒロインに・・)と新人さんがよろしく、そうそう旧式カマロを新カマロにというバンブルビーシーンになななんと(「キルビル1のテーマ」または「新仁義なき戦い」のあの布袋さんの曲がいきなりというお遊びも嬉しく・・いやあ面白うございました。

子供が小さい頃、実はトランスフォーマーロボットと戯れたこともあって・・。

2007.8.19 津 マイカル ★★★
ラッシュアワー3
われらがジャッキー・チェン映画がまともに観れるのは本シリーズだけ。
ちょっと悲しいことです。
パリを舞台に、真田広之(この悪党っぷりがまたかっこいい)VSチェンのエッフェル塔対決が!
真田さんもさすが体の切れよく、ぞくぞくのシーン。ただ、日本刀交えてのというのはいささか。せめて中断にふたりの純なカンフー対決が欲しかったです。

クリス・タッカーさんは相変わらず耳障り目障り。ロマン・ポランスキー客演。そして工藤夕貴さんが・・ちょっと可哀相な悪役っぷりを。

2007.8.26 津 マイカル ★★★
からっ風野郎
またまた初見。1960年。当時35歳の三島由紀夫が、増村保造監督を指名し主演した作品。増村監督にしごかれた末、演技が酷評されたというが・・そうでしょうか・・。

やくざ社会しか生きる道がないチンピラという役は、三島自身とは対極の世界、そこんとこ演ずるに値したのでしょう。ただ、肉体表現としたら痛々しいのですが。
そこんとこ故に微笑ましいです。若尾文子さん(・・この彼女がまた気丈でよろしい・・)との強がった触れ合いも観てるほうが照れるくらいに。ラスト、エスカレーター上で命を落とすシーン、泣かせました。

船越英二さんがインテリやくざ役、三島をぶっとばすなんてところもあります。

2007.9.1 DVD R ★★★
デス・プルーフ in
グラインドハウス

タランティーノ久々の。
ひたすら女の子たちがわいわいしゃべくり、怪しげな自称スタントマン男が登場しという、ふたつのパターンでの物語り。ユア・サーマンのスタントだったゾーイ・ベルのボンネットアクション、こてんぱにやっつけられるカート・ラッセルさんと実に楽しげな味付けに。

ただ、1時間53分はだれます。やはり次の「プラネット・テラー」との二本立てで楽しみたかった。
あのダイハード娘メアリー・エリザベス・ウィンステッドさんが、留守番役?を「キャー、ちょー危」てなあたり・・イチかわゆい。そうそう、前半のピカイチ、シドニー・タミア・ポワチエさん、あれあれシドニー・ポワチエの娘さん、ってことは・・あのジョアンナ・シムカス(「冒険者たち」のレティシア!)の娘さんってことで。

それと、エンディングに流れる曲、どっかで聴いたなあと思ってたら・・原曲はフランス・ギャル。「娘たちにかまわないで」というタイトル、1964年のセルジュ・ケーンスブール作品。この原題は「娘たちが倒れても放っておきなさい」という皮肉な意味がこめられているとか。(フランス・ギャル ベストCDより) さすがQTさん。

2007.9.2 津 マイカル ★★★
ハゲタカ
テレビ・再放送で。

さすがNHK、あっぱれNHK。大森南朋さんが圧倒。か弱い銀行員から冷徹ハゲタカ、そしていいハゲタカとぐいぐい引っ張ります。柴田恭平さんも苦渋かみしめ、キルビル娘栗山千明さんがまあここまで成長したかと。

驚きのドラマでした。日本をみすえた骨太のドラマでした。

2007.9.4 
あるスキャンダルの
覚え書き

1時間半でパキパキすすむという熱い作品。

プライド高き厳格教師ジュディ・デンチと新任教師ケイト・ブランシェットとの関係が意味ありげに綴られゆくのですが、ついつい思うのはこれって2時間ドラマにぴったりのお話、市原悦子と黒木瞳あたりでと。

デンチさんはもう存在だけで意味ありげ、バスタブに横たわるシーンひとつでも怖い・・バスタブから起き上がるのではと一瞬、あのキャッシー・ベイツさんの素っ裸シーンが一瞬・・サイコ風に展開し最後は落ち着くのですが。しかし、これ以上に怖い話って現実にでも起こっていそうで。

さえない年上旦那にわれらがビル・ナイさんが。
ちょっと判らなかったのは、デンチ教師がブランシェット教師のことをブルジョア女性という基準でみているあたり。イギリスって国の性なんでしょうか。

デンチさんが綴る日記帖、そこに張られる金色の☆マークがなんともいじらしくせつない。

2007.9.11 大門シネマ ★★★☆
DOA 
デッド・オア・アライブ

日本製ゲームの映画版らしいが、そんなことはどうでもよく、私好みの「強ーい女たち」の格闘技アクション映画に。
「燃えよドラゴン」風にいわくありげな某島に集まる格闘家たち。日本の忍女王にデヴォン青木さん、もう滅茶苦茶あっと驚く暇もない早業で城を飛び出すというトップシーンに拍手。舞い落ちるブラジャーをすっと肌に飛び込ませるというホリー・ヴァランスさんがセクシィー。プロレス女王という肩書のジェイミー・プレスリーさんがまたアクション様になってて。日本刀でふんばるサラ・カーターさんも、第二の忍彼女も、皆さんよろしい。
と頬緩みっぱなし。

「クローサー」のコーリー・ユン監督。拍手。血しぶきなしという健康的なところもよろしい。

2007.9.14 DVD R ★★★☆
HERO
もう6年前になりますか。
中卒でスーツを着ない検事久利生(くりゅう)とメガネ顔生真面目事務官雨宮のコンビに微笑み、バラバラ個性の城西支部メンバーをひやひやと、毎週観ていましたよ。

まあ、当時のファンとの馴れ合い映画版って感じもありますが、いやあ面白うございましたよ。
久利生・雨宮が窮地に立つと、チームワークぎこちなく皆が彼らを助けるあたりの高揚感、これですこれです。

イ・ビョンホン目当てに韓国まで車探し?、敵対弁護士が急に味方に?、携帯の写メを割り出す?、まあよろしいか。マスターの「あるよ!」も聞けたし、最後ちゃんと落ち着くとこへ落ち着いたようだし。

阿部さんもかっこ良く決めつつ「パパでちゅーよー」、小日向さんも颯爽社交ダンスでにこにこも「松葉杖」、相変わらずの芸をみせてくれました。

2007.9.15 津 マイカル ★★★
黒澤リメイク

天国と地獄、ほか

「椿三十郎」公開に向けて・・どうもこのリメイクは不安、コメディ三十郎になりはしまいかと・・・、テレビドラマ二夜連続黒澤リメイクときました。

「天国と地獄」、これはなかなかのものに。鶴橋康夫監督。舞台は小樽というのが妙味に。映画の台詞がそのまんま生かされているのもさすが。配役陣もしっくりと、なかでも犯人役の妻夫木くんが出色の光を。
サスペンス力も高く、これはやっぱり黒澤力か。

気になって、オリジナル版を再再観すると(リアルタイム以後)・・前半の魔術的な映画っぷりから、後半、延々続く捜査会議、犯人(山崎努)のうろつく夜の情景のくどさあたり、けっこうげんなりします。
これがテレビ版ではすっきり明るく模様替えされていて、リメイク故にオリジナル以上では。映画には出てこない、共犯者の吹石一恵さんがまた哀しそう。

次の「生きる」は、まずまず。どうしても志村喬さんの強烈なイメージがあるので、松本幸四郎さんもやり難かったろうという感じ。遊び人北村一輝さんから貰った原色マフラーが幸四郎さんだとぴたり似合ってしまうというのも辛い。
深田恭子アナウンス嬢と岸部一徳市長候補が選挙カーでというラストがちょっと皮肉っぽいです。しかし、恭子さんのいつもながらの姿勢崩さぬ一本調子演技は、大好きです。
ミス・ポター
最近のなんだなんでという映画ばかり観てると、いやはやこの映画、落ち着きます。突っ込みどころもなにもない、雄大な風景と決して出しゃばらないアニメ効果にうっとりしつつ映画は流れます。

90分ちょっとという時間も最良。クリス・ヌーナン監督(「あの「ベイブ」以来11年ぶり)のこだわりとか。
ピーター・ラビットの作者ビアトリクス・ポターの伝記、レニー・ゼルさんがまたもイギリス女性に。

裕福な家庭に育ち、本を出せばベストセラー、いいことずくめのポターさん。それでは話が進まず、自由を縛る母親、婚約者(ユアン・マクレガーさんが好演)の突然の死という障害が。

エミリー・ワトソンさんが、ポターの友として自立する女性役で。エンドタイトルで流れる「私にダンスを教えてくださった」、これが泣かせます。レニーさんが歌ってるようにも聞こえるのですが、Katie Melua という方らしいです。

ほっ。

2007.9.18 津 マイカル ★★★★
ハチミツとクローバー
まあなんとも「青春してる」という今時貴重な男め女め。
天然天才少女ハグちゃん、扮する蒼井優さんがまあなんとも。最後の「ありがと」の一言、そして満天の笑顔に誰もがほろほろと。画家姿もはまっています。

このハグのことが好きな竹本くんは、プラモデル好きのふつうの学生さん。その櫻井翔くん、「僕にできることはなにか?」とひたすら自転車をこぐ姿にちょっと感動を。
もうひとりのハグ関係となる天才森田、ほほう伊勢谷友介ってのはこの人かとフムフム。
ハグとふたりでのアクションペインティング(というらしい)シーン、自作の彫刻を燃やすシーン、ちゃんと映画になっています。
あと、加瀬亮くん(真山)と関めぐみさん(山田)とのおかしな友関係も楽しく、彼らを育む堺雅人さんの修ちゃんがまた良き味付けを。

全体のバランス感覚が絶妙。青春最高の微笑ましさよ。原作マンガは知らずとも・・高田雅博監督、記憶しました。

2007.9.22 wowow 録画 ★★★☆
木更津キャッツアイ
ワールドシリーズ

たぬきローカルネタで申し訳ありませんが。

2003年公開の「日本シリーズ」では、「日本一のたぬきを創ろうキャンペーンのぼり」が。そして駅前に「逆さ狸・きぬ太くん」が建立されたのが2004年。そして本作では、ちゃんときぬ太くんもちらっと登場。
わたしが始めて木更津を訪ねたのが2005年、みまち通りも健在でなんか懐かしいです。
高田純次市長が磨きたくってた「黄金たぬき」、あれ欲しいなあ。

まあそれはそれとして・・ぶっさんの蘇りが軸となり、けっこう後味としては「死」がテーマになって軽くない完結編になっていました。

あまり若い男優さんに興味がないわたしですが、改めてメンバーを紹介すると、岡田准一くん(相変わらず美味しい)、あれあれ「ハチクロ」の櫻井翔くん(市役所職員、似合っています)、岡田義徳くん、佐藤隆太くん(この方はテレビ「バンビーノ」で初めて知りました)、塚本高史くん(この方はテレビ「結婚できない男」で初めて知りました)、いい役者さんたちですねえ。

小日向さんの新庄プレイ、薬師丸さんの新市長姿と・・わたし好みのシーンもたっぷり。
満足満足。

2007.9.23 wowow 録画 ★★★
プラネット・テラー in
グラインドハウス

さてさてロバート・ロドリゲス担当作。
フィルム傷の微妙な荒れ具合から、エログロ残酷具合もタラン作品以上の仕上がりに。

なんせ片脚マシンガンのヒロイン チェリーの爆発に興奮昂奮亢奮!
このローズ・マッゴーワンさん(なんというお名前、マッゴーワンって。イタリア女性、1973年生まれ。)、いかにものお顔で、冒頭みせる踊りから、聖女姿のラストまで・・ぞっこんどっこんばっこん。

なぜか注射器を太股にしのばせ武器にするという女医 マーリー・シェルトンさんもよろしい。
なぜかやたら強い男主役、ジェット・リー張りのフレディ・ロドリゲスさんもよろしい。

2007.9.28 津 マイカル ★★★☆

幸せのレシピ あまりに刺激なシネマの後は、やはり口直しにと・・。

わたし、「レシビ」とばっかり思っていたら「レシピ」なんですねえ。

さてさて、マンハッタンのレストラン、マスターシェフのケイトさん、仕事一筋の頑固一徹女性。そんな彼女が、姉の死で面倒をみることとなったゾーイ、スーシェフ(副料理長)のイタリア大好きのニック、そしてセラピスト氏(ボブ・バラバンという著名な方らしい)らによって幸せを極めるというリメイク作品。

なんせテレビドラマ「バンビーノ」以来、レストランものとなるとネズミが料理しようがなにしようが気になって・・。

ゾーイちゃんがニックの作ったパスタを美味しく食べるあたりから、ケイトのためにピザパーティをといった展開にうっとり涙をというわたくし、少し照れました。

ドアには張られた「おてもと」と記された箸袋、あの意味がちょっとよく判りませんでした。

2007.9.29 津 マイカル ★★★☆

インサイド・マン これは面白かったー、二度連夜で観てしまいました。
映画の映画らしさといいますか、これですねえ、先の読めない醍醐味。

銀行に押し入った4人組、人質にした全員を自分たちと同じ格好にさせ、銀行のお金はそのまんま。いやどうなるどうなる。いったい何が目的なのか・・。
オリジナル脚本というラッセル・ジェウィルスさん、監督のスパイク・リーさん、お見事。
リーダーのクライヴ・オーウェンさんと刑事デンゼル・ワシントンさん(ジョディさんを含め)のテンポいい会話の妙から、ラストの着け具合まで、お見事。(ただ、2回観てもよく判らんあたりはありましたが。例のダイヤのはなし。)

穴を掘ってトンネルにするのかと思いしや、そうかトイレだったか。

そして、ちょっと崩れかけた体型でセクスィかつ凄腕かつ自信満満の弁護士役のジョディ・フォスターさん、惚れ直しました。

2007.9.30 wowow 録画 ★★★★☆
サウスバウンド
初日夜、なんと2組と1人計5人の観客。まあ寂しい。映画はというと、けっこうよかったですよーといいますか、役者さんたちから映画の志も伝わって・・。
次女曰く「お父さんはカゲキハのアナキストよ」、元過激派闘士の父母を持つ長男の視点で映画は進みます。

しかし、父の決め言葉「ナンセンス!」って・・・まあ死語になりました。故、過剰にこそばゆくって・・。

今も反権力の元過激派が100万人にひとりじゃなくって千人にひとりいたら、世の中ちょっとは変わっていたかも。
長男役の田辺修平くんもよろしいですが、次女桃子役の松本梨菜ちゃん、会話の間合いが素晴らしい。島の彼女について、お兄ちゃんに「(お兄ちゃんの好きな)タイプ、タイプ」とからかうあたり、実におかしい。

しかし、森田芳光監督、この前に「椿三十郎」を完成させていたとか。その予告編をはじめて観ましたが、織田三十郎・・黒澤映画中でイチ大好きな作品、それがもう予告編でもうがっくりきました。本編は観たくない。でも、大宣伝につられて恐々観てしまうのでしょうが・・。ああ厭厭。

2007.10.6 津 マイカル ★★★☆ 
ローグ アサシン
なんせなんせ、ジェット・リーさんとジェイスン・スティサムさんが夢の競演とは。今映画の夢想世界でいちばん強いと思わせるふたりが、これは観なければと・・。車を走らせました。

結果として、世紀の同時対決アクションが生煮え、勿体無いです。ふたりとも、アクションに冴えが全くみられないというのは、どういうことなんでしょうか。シネスコサイズの画面が勿体無いです。
妙にひねくった結末も無理がありすぎて・・。この監督さんは、いったい何を考えてるんだろうと、不可解。

しかしまあ、それなりには楽しめたのは確か。日中やくざ戦争の趣は、久々の東映やくざ映画の匂いもあって、石橋凌VSジョン・ローンときましたか、そうか「ブラックレイン」の時代なら・・若山富三郎さんだなあ、うんうん、ジェット・リーVS若山の刀対決、観たかったなあ。

しかし、まあ・なぜかよく観る・・デヴォン青木さん、唯ひとりの吹替え日本語に苦笑。この方、なんでアメリカでは重宝がられてるのか、不可解。

2007.10.8 明和109 ★★★

氷の微笑2 シャロン・ストーンといえば、いわゆるひとつのブランドでありました。
ついに出ました「氷の微笑2」、あっという間の48歳。されど48歳。爆乳披露というオマケ付き。さすが、シャロン様です。

映画としてはお上品すぎて、ラストの種明かしも反則気味。いったいストーン扮する官能犯罪作家キャサリンの存在は何だったのか、よう判らんところも。シャーロット・ランブリングさんが華を。

2007.10.13 wowow 録画 ★★☆
トンマッコルへようこそ
朝鮮戦争のさなか、戦争のセの字も知らないトンマッコル村(子供のように純粋な村・・という意味)にアメリカ兵、北軍兵、南軍兵が迷い込みという、ファンタジー。

安値、甘い、見え透ぎ・・といった声もあったようですが、好きです、このふわふわの夢世界。

超スローモーションでのイノシシ突進の一幕は素晴らしーい。
そして、ポップコーンも空から舞い降ります。

童女ヨイル役のカン・ヘジュンさん、北軍兵士チョン・ジェヨンさん、南軍兵士シン・ハギュンさん、皆さんよい顔されています。

2007.10.14 wowow 録画 ★★★★
ヘアスプレー
今年最高の乗り乗り映画に。

朝むっくり起き上がったふっくら顔ふっくらボディの少女トレイシー、彼女が動きだすや歌いだすや、もう心も体も乗り乗りに。まさかのチビデブちゃんが主役を堂々張ってるってのが素晴らしい!

あのロネッツの「ビー・マイ・ベィビー」を思わせる「グッド・モーニング・ボルチモア」、オープニングから明るい直線一気の走りっぷり。トレイシー役ニッキー・ブロンスキーさんの破天荒な笑顔をメインに、13キロ肉布団付けてのママ・トラヴォルタさんがまあ可愛い可笑しい、そしてパパ・ウォーケンさんも!パパママのうっとりダンシングがまた怪しく素敵です。

そそそして私の大好きな、凛々しいクィーン・ラティファさんもたっぷり歌を聴かせてくれます。

辛くも前向きな60年代、時代は決して巡らないようで「差別社会」は巡り巡って今も。監督のアダム・シャンクマンさんは、自分がゲイであることを公表し「僕自身がトレイシーなんだ」と云っています。深い。

2007.10.20 津 マイカル ★★★★★

夫婦割引なしで、一人でもいよいよシニア料金で!映画が千円。嬉しいようなかなしいような。
ブレイブ ワン ジョディ・フォスターが、最後の一線を超える・・ラスト15分、衝撃の結末・・といわれても、そんなショックはありません。。

「インサイドマン」の辣腕弁護士役と違って、まあすっぴん顔の野暮ファッションのDJエリカ、婚約者を殺され自分も重傷を負い、目には目をと拳銃を懐に・・という流れは・・そう、ブロンソンの「狼よさらば」の世界。
これを、ジョディさんが真摯に演ってのけるあたりが嬉しいのです。(あの「フライトプラン」のカン違いヒロインにはがっくりきましたが、この彼女は正正堂々です。)

地下鉄のシーン、暴漢たちを前にした彼女の覚めた表情が圧巻です。

ニール・ジョーダン監督とのコンビっぷりも最良。少女風のジョディヘア、シャツ姿に惚れ惚れ。ジョディの声の艶に惚れ惚れ。刑事役のテレンス・ハワードさんがまたよろしい。

2007.10.27 津 マイカル ★★★★

自虐の詩 ちゃぶ台返しシーン観たさが、あれあれ、まあ泣ける泣ける泣ける。

森田さんと熊本さんの貧乏一体ストーリー。「幸や不幸はもういい、どちらにも等しく価値がある。人生には明らかに意味がある」、これです。
豪田良家原作、これです。
ただ、中ごろあたり、ちょっともたれるのも確か。阿部さんの過去姿に違和感も。

しかし中谷美紀さんって、正しく日本のジュリエッタ・マシーナに・・(あの「道」に彼女は触発されたとか・・)。

2007.10.28 津 マイカル ★★★☆
テレヴィ 秋のドラマ・・。けっこう粒揃いでは・・。

まず、「ガリレオ」。原作本よりも判りやすく変人湯川博士の造形もぴたりハマって、福山雅治さんさすが。
初回ちらりと顔みせてた原作の草薙刑事(北村一輝さん、近頃いい役まわりばっかりで・・もっとワルを・・)役が薫という新米女刑事に変化しているというのもミソ。初めて柴咲コウさんに好感を持ちました。

「医龍 2」。前シリーズに続き、引っ張り具合は相当なものです。岸部一徳さんがまた宿敵役、内田有紀さんがキーパーソンに。初回の2時間スペものから、ずーっと面白すぎ!ダメ医師たちを集め新しいチームが創られゆくあたりがゾクゾクものです。安本さん(志賀廣太郎さん)もちゃんと出てるし。音楽もグイグイ!

「歌姫」は、長瀬智也さんが相変わらずの好演。そして、初めて顔見たのですが・・相武紗季(あいぶさき)さん、高知弁で啖呵切るあたり、「青い山脈」唄う(結局唄えなかったですが・・)衣裳姿にぞっこん。
昭和30年代の映画館オリオン座を舞台にとドラマとしては面白そうなんですが、やや失速気味に。

「SP」、これは!「踊る大捜査線」思わせつつ洋画エッセンス満開の、ちょっと日本ドラマらしからぬ緊迫感。ピカイチになりそうな予感。

「ジョシデカ」は・・、けっこう楽しいのですが・・仲間さん単独主演でいいのに、なんで泉なんとかさんとか韓国俳優さんがからんでくるのか、よく判りませんなあ。また裏が「医龍2」というのが辛いです。

されど仲間ファンとしては、あの射撃姿、惚れ惚れです。、
 医龍2 より

クワイエットルームに
ようこそ

内田有紀さん、出ずっぱり。精神科病棟を舞台にした松尾スズキさん原作・監督もの。
「恋のフーガ」を踊り捲り、上半身素っ裸(カメラは後方に)、もうすべてをさらけだしたかの有紀さんが素敵です。ほんと彼女の眼ってりんりん素敵です。
実のトコ、有紀さんに蒼井優さん、それに大竹しのぶさんと、3人を目当ての映画だったのですが。

しのぶさんの怪演っぷりはいつもながらなのですが、最近パターン化してきた風。優さんは、いつもの彼女と違ってのブルジョアイメージで、ちょっと違うかなあ風。

ところどころ面白いのですが、ちょっと趣味的に音色の合わない映画でありました。

有紀さん(役名・佐倉明日香)の元旦那が左遷され、三重県へ。
明日香「三重県って何があるのー?」、元旦那「つぅー(津)がある・・つぅー・・」

2007.11.2 四日市 109 ★★★ (四日市に転勤となった2日目、夜の回、ほんまにほんとに客席は私ひとりだけ。こんなことは10年ぶりくらい。少し気持ち悪いといいますか寂しいといいますか。そうそう、初めてシニア料金で・・。)
クィーン
イギリス王室を覗き見れるって下司な思いで・・そして、わずか10年前の出来事を、まあここまで。
どこまでが本当か嘘か、それはともかくも映画は滅法面白いのです。時の首相ブレアとエリザベス女王との「国」と「民」を前にしたサスペンス。

しかし、スコットランドの王室領地での女王の生活、これはびっくり。自ら車を運転し、川に突っ込むもシャフトが折れてとちゃんと判ってみえる。
「鹿」と「女王」とのシーンが、この映画のサインに。

ヘレン・ミレンさん、絶品。まあ、好き放題のエジンバラ公にジェイムズ・クロムウェルさんが。女王とエジンバラ公で映画が出来そうな・・。
それにしても、大英帝国ってのはわかり難い。

2007.11.3 DVD R ★★★★

リトル・ミス・サンシャイン

素晴らしい。ワンダフル・ワールド

アリゾナ州のお眼鏡お太目の少女オリーヴ(「幸せのレシピ」のブレスリンちゃん!)が「リトルミスサンシャインコンテスト」目指して、カリフォルニアへ。

ヘロイン中毒の破天荒おじいちゃん、負け犬になるな口癖のパパ、ニーチェ愛読し無言を貫くお兄ちゃん、プルースト学者そしてゲイそして自殺願望のおじちゃん、まあ揃いも揃ってのグチャグチャ家族が・・救いなのは、唯一まともなママ。

家族再生のロードムービーといってしまえばそれまでなのですが、家族ひとりひとりがわが分身と思えるというのが、この映画の妙味。おじいちゃんの突然の死が一家を結束させ、コンテストでのオリーヴちゃん踊る「おじいちゃんに捧げるダンス」には、もう涙涙でした。

あの黄色いポンコツミニバスに、あの家族たちと乗ってみたいです。

2007.11.3 DVD R ★★★★★
象の背中
ちょっとちょっと。

役所広司さんの壮絶な演技はわかりますよ。しかし、さすが秋元康 原作、まあなんとも非日常的なお話を。

よく出来たキレイな奥さん(今井美樹さん、なにを考えて演じてるんだか・・映画での初恋の人・手塚理美さんなら様になっていましたが・・営業政策上なんですかねぇ・・)によく出来たキレイな愛人(井川遙さん)、・・これは、男として許せませぬ・・、またさらにさらによく出来た長男、さらにさらにさらに仕事周りも良く出来た同僚やら上司、よく出来たお兄さん( 岸部一徳さん、この映画でただ1人の生活感ある役柄 )・・まあ何んと幸せな死に様・・勝手にしやがれといいたい映画でありました。

肺がんだろうが胃がんだろうが、あたしもこんな風だったら早く死にたいワイ。

無神経、性悪、ゴーマンな映画でした。

(肺がんになっても「煙草」大好きのってとこだけは、感じあえましたが。)

2007.11.4 津 マイカル ★
サンシャイン 2057
2057年、太陽の活動が終わりに近づき地球は滅亡の危機に。太陽再生のため、その中心に核爆弾を打ち込む任務を背負い、イカロス2号が今太陽へ・・と映画はそこからいきなり始まります。

船長カネダに真田広之さん(途中退場となります)、そしてキリアン・マーフィさんから、おおミシェール・ヨーさんも。
劇場で観るにはサングラスが必須という話もあって、確かにまぶしいまぶしい。なんせ太陽に向かって走っているのですから。
で、「アルマゲドン」に始まり、「2001年宇宙の旅」のような展開となり、「エイリアン」登場の趣もあって、久々のSF・VFX映像はけっこう楽しいのですが、ちょっと空回り、力が入り過ぎたような。

2007.11.8 DVD R ★★★
続・三丁目の夕日
2時間半の時間を、場内いっぱいのお客さんと楽しむというのは、これも映画の醍醐味ってやつ。

茶川龍之介さんとヒロミさん、川渕康成さんに淳之介くん、そして「鈴木オート」の一家と、また映画を共有できるという嬉しさ。現実には決して映画のような甘い世界ではなかったにしろ、あの時代に浸れるという喜び。

芥川賞発表の日、三丁目の人々のおせっかいな様、これぞ昭和、確かな日本国民映画に。

びっくりしたのは、「東宝スコープ」のタイトルの後、びっくりオマケの東宝特撮シーンの鮮やかさ。是非是非、山崎貴さんには、あの時代をメインにした怪獣映画を創っていただきたいと。わたしには今も「リターナー」の山崎貴さんなのです。
しかし驚愕でしたよ、冒頭シーンの迫力、ハリウッド映画では決して出せない味わいが・・!

前作に比べると泣かせ具合ほか今ひとつの感ではありましたが、VFXの深さは前作以上、美術面の細やかさも素晴らしいなあと。また、戦友との一夜の「夢」の話、宅間先生のタヌキへの呼びかけ、このあたり深いなあ。

東宝映画なのに、なぜか日活映画館、映画を見終えて出て来る男たちはみな裕次郎気分でってあたりのシーンが最高でありました。

2007.11.10 津 マイカル ★★★★☆
ボーン・アルティメイタム
いやはや、凄い、凄すぎます。アクセル全開のシリーズ最終作。

ロンドンの混雑した駅構内での逃亡シーン、ボーンの味方となるニッキーと殺し屋を追ってタンジールの街をバイクを走らせ屋根をつたい窓を突き破りという10分以上の攻防シーン、ニューヨークでの常識を超えたかのカーアクションシーン。
前作の「スプレマシー」では、正直あのカメラ目線についていけなかったのですが、しかと観るとまあ監督ポール・グリーングラスさん、ジェイソン・ボーンとともにカメラが躍動してる、結果われわれも映画の中に入り込んでしまうという洗脳風の技、麻薬風の味、素晴らしい。

カーアクションひとつにしても、とんでもない目線でカメラが仕掛けてあり、これぞドキュメント。絶対、大画面で観ないといけませぬ。

マット・ディモンさん最高。自分を蘇らせたジェイソン・ボーンに乾杯。ニッキーのえもいわれぬ微笑みに乾杯。

2007.11.16 四日市 109 ★★★★★

⇒ 2007.11.23 津 マイカル  また、観てしまいました。後に惹く惹く、カメラの妙。黒髪に染めたニッキーさんが、また後を惹きました。
 われらが・ボーンとニッキー

海外テレビドラマ

レンタルのお店へ行くと、海外テレビドラマものコーナーが相当なスペースを占めています。
アメリカものと韓国ものがいっぱい。いきつけのお店はシニアの方は半額キャンペーンとかで・・試しに借りてきたのが、韓国もの「チュモン」、アメリカもの「24」。

評判どおり、いやはや面白いのです。「チュモン」は、紀元前の中国を舞台に・・おおっ、ホ・ジュノさんがチュモンの父ヘモス将軍に。おおっ、愛しのキョン・ミリさんが。あっという間に20年後、しかし韓国ドラマでは絶対何年経とうと皆老けないのです。未だ3回目。全部で81話とか。

「24」は、もう6シーズン目がレンタル中、それをやっと初めて。なんせ1話1時間(正味40分)で話が。わあぁ何だこれは、もう主人公は娘のことから国家のことから難題押し寄せ、どうするどうするという展開。飛行機を爆破、自ら脱出というの女テロリストさんがまあかっこいい。
しかし、これも観続けるのは大変。

どうしたものか・・いくらなんでも「時間」が・・。
めがね
毎度毎度の荻上直子ワールド。
南のとある「空港」に降り立ったタエコさん(小林聡美さん)、その島でのゆったりほっこりのったりの日常をタエコさんと心滑らかに過ごす。ただ、それだけ。これがよろしいのです。

なぜ「めがね」なの?、なぜ「たそがれる」なの?、なぜ「サクラさんの自転車に乗せてもらう」ことにこだわるの?といっぱいの謎かけも楽しいのです。
「サクラさんのカキ氷」の味も堪能できます。

2007.11.18 津 マイカル ★★★☆
マイティ。ハート
2002年、パキスタンで取材中にテロリストにアメリカ人記者が誘拐。その妻、フランスのジャーナリストであるマリアンヌを主人公に映画はドキュメント調にすすみます。

アンジェリーナ・ジョリーさんが、夫ブラッド・ピット製作のもと妊婦姿でいつものジョリー印ではない緊張感漂う演技を。こんなジョリーさんは初めて。けっこう、自分も緊張をしてしまいました。

怖いぐらいの現地ロケシーンがスリリングです。

「何無妙法蓮華経」とお題目をジョリーさんが・・びっくり・・彼女マリアンヌは熱心な創価学会信者だったようです。

2007.11.24 津 マイカル ★★★
ベオウルフ
6世紀のデンマークを舞台にしたイギリス最古の英雄叙情詩を基にしたモーションキャプチャーアニメ(というらしい)。「ポーラーエクスプレス」という映画では、トム・ハンクスらしき方が出演していましたが、ここでは・・またまたジョリーさんが、いやジョリーさんをモデルにしたジョリーさんらしき方が・・。

英雄ベオウルフの悩ましい一生が綴られるのですが、けっこう軽率かつお茶目な英雄、いきなり素っ裸でというビックリ格闘シーン、ドラゴンとの壮絶な闘いと見せ場たっぷり。
面白うございましたが、うーむ。
最後、ヒーロー!とばかり流れる主題歌?に、おおぉと歓喜しましたが。妙に懐かしい旋律で。

2007.12.2 津 マイカル ★★★
 安本さんのウィンウィン
安本さん
今、いちばん心待ちにしているドラマというと「SP」もよろしいのですが、まずは「医龍2」。

チョコ依存症を脱し大塚寧々さんが加わり、新ドラゴンチームが颯爽とというシーンには鳥肌総立ち。ただ、ひとり伊集院君が落ち込んでるのが心配ですが。

そして、安本さんが!
どうしても、あの「アンフェア」の印象強く・・志賀廣太郎さんが出て来ると、ついつい安本さん!に。

まあ、今回は颯爽背広をヒラリなんていうシーンもあって、さらには内田有紀さんの前「野口を倒すためです。わたしと・・パートナーになりませんか・・」と、宿敵岸部一徳さん(怪演!なんと心臓発作でという展開に・・)の得意技お手手ヒラヒラなんていう芸もみせ、まあかっこいいったらありゃしない。

いやあ、次回が楽しみです。

 魚と戯れる野口
プロジェクトBB
愛でるかなジャッキー・チェン映画、たまにしか劇場で観れないという今、これは無念。
そそそそして、今年4月ひっそり公開されたという本作。

やっぱり香港映画でのジャッキー、ハリウッド映画の抑えっぷりに反して、これぞジャッキーのジャッキーっぷりが映えます。ジェットコースターチェイスからエアコン室外機ジャンプ、ほんと久々のというアクションするジャッキー。あの時代の香港映画が還ってきたかの作りも嬉しいです。
久々のユン・ピョウさん、ここにサモハンがいれば最高だったのですが。

BBことBabyちゃんが名演技をみせてくれます。

2007.12.8 DVD R ★★★★

XX エクスクロス

「今すぐ逃げろ、足を切り落とされるぞー」、とんでもない山奥、ちゃんとロープウェイもある、足切村?でくりひろげられるトンデモホラーといいますかコメディといいますか。

誰が鈴木亜美さんか松下奈緒さんか小沢真珠さんか、よく判っていないわたくしとしては、ただただ唖然と見守るだけ。
巨大ハサミ女(これが小沢さんという方らしい)とチェーンソー女(これが鈴木さんという方らしい)の対決?、これが滅法可笑しく、透明傘取り出し防戦するハサミ女には大爆笑。

今年の隠れベストになりそうな予感はしますが・・。深作健太監督。

2007.12.12 四日市 109 ★★★
善き人のためのソナタ
ベルリンの壁が崩壊する1989年の5年前、東ドイツの国家保安省シュタージが劇作家ドライマンの監視を・・こんな時代があったというのもおぞましいが、しかし今も似たような監視体制はどこの国でも・・。

盗聴を命じられたヴィースラー大尉(ウルヒッヒ・ミューエさん)が、次第に国家に疑問をという展開。タイトルからして何やらベタなヒューマニズム映画かと思いしや、違いました違いました。

けっこうドロドロした寂しい大尉の日常、舞台女優クリスタ(マルティナ・ゲデックさん・・「マーサの幸せレシビ」の女優さんとか・・この方がまあ艶っぽい!)への想い、無表情で平凡顔のミューエさんが素晴らしい。

33歳の監督・脚本、フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクさん、素晴らしい。

2007.12.13 WOWOW 録画 ★★★★☆
アイ・アム・レジェンド
2012年、がんの特効薬の副作用で生まれたウィルスが蔓延。どうもこの特効薬の生みの親がエマ・トンプソンさんらしく、テレビ画面にちらっとカメオ出演。
ニューヨークでひとり生き残ったウィル・スミスさん、犬のサミーとともに生存者を探しウィルスワクチンの研究をという延々のひとり芝居を。マネキン相手にお喋りをというあたりが、可笑しかわいい。

人っ子ひとり居ない廃墟の大都会、なぜか出没する鹿さんの群れ、なぜかライオンも。そんな光景が面白く、また雰囲気たっぷり。
全体に省略化しすぎた展開、故ところどころわけ判らんのですが、ゾンビ軍団の攻撃やらと後半はしどろもどろの展開に。

2007.12.15 津 マイカル ★★★
ホリディ
人生を変えるためロンドン郊外のコテージとロスの豪邸をホーム・エクスチェンジ(・・とかいうらしい)する、泣き虫アイリス(ケイト・ウィンスレット)と15の時から涙をながしたことのないアマンダ(キャメロン・ディアス)のお話。
他愛がないといってしまえばそれまでなのですが、けっこうアケスケな会話に心驚かされ・・例えばジュード・ロウ「前戯をどう思う?」、しらっとキャメロンさん「たかが前戯だわ(前戯は過大評価されてる)、肝心なのは本番よ!」なんて・・さすが。

お珍しいケイトさんが、まあ愛しく可愛い。ロスで知り合う黄金時代のハリウッドの脚本家に、なんとイラィ・ウォーラックさん(「荒野の七人」「続・夕陽のガンマン」)、90歳!。この老いぼれ老人を奮い立たせるため、ケイトさんが頑張るのですが、これが実にいい話に仕立てられています。「君は主演女優だ、脇役じゃない」なんて台詞も。

また、作曲家ジャック・ブラックさんが映画のサワリをちらちら聞かせるあたり・・ひょこんとダスティン・ホフマンさんが・・「脇」の映画にまつわるお話のほうがラブ話よりずーっと面白いのは確か。

2007.12.16 DVD R ★★★☆
茶々
まあ劇場はがらがら状態。
大阪城落城と運命を共にした茶々(淀君)に、和央ようかさん。宝塚の男役だったというだけに、声は男っぽく背も高く、今までの淀イメージを刷新したかの凛々しさ・・なかなかの主役っぷりで、色っぽさは皆無でありますが、鎧付けての騎馬姿なんぞ、絵になりすぎて決まりすぎ。

寺島しのぶさんが三女役、富田靖子さんが二女役。どうもイメージ的に狂うのですが・・なんとようかさんは、39歳、靖子さんはもう38歳、しのぶさんが37歳。そのまんまだったのです。

なかなか気張った時代劇で、いろいろ弱点もありますが「良し!」。もう少しお客さん入ってもよい映画なのに。

2007.12.24 津 マイカル ★★★☆
マリー・アントワネット
ソフィア・コッポラ監督の3作目。
オーストラリアから14歳で政略結婚させられるマリーさん、ヴェルサイユ宮殿での珍なる儀式、贅沢三昧風景はなかなかドキュメント風に面白く、まあやってられないとマリーさんが嘆くのに頷いてしまいます。

中盤でのロックンロールな音楽背景やら、豪華絢爛のコスチュ−ムやら、うんうん、キルスティン・ダンストって立派な女優さんなんだぁと初めて認識いたしました。

2007.12.25 WOWOW 録画 ★★★☆
ナショナル・トレジャー
リンカーン暗殺事件を鍵に、バッキンガム宮殿からホワイトハウス、はては米大統領誘拐となにがなんだか理解不能な展開に、あれよあれよと楽しめる仕掛けにはなっています。実は1作目は観ていないのですが。

嬉しいのは、エド・ハリスさんが体張ってのワル姿を(最期はちょっと哀しいという・・)。ハーヴェイ・カイテルさんも怪しさ満開。
主人公の両親が、なんとジョン・ボイドさんとヘレン・ミレンさん。顔もみたくないという御二人の再会そして和解までの風情がちょっとよろしいです。
ダイアン・クルーガーさん、「トロイ」なんぞより数倍よろしいです。

2007.12.30 津 マイカル ★★★

2007年のベスト

わいわい・まいまいベストを。。。

洋画
@ボーン・アルティメイタム A墨攻 Bアポカリプト Cメルキアデス・エストラーダの3度の埋葬 Dリトル・ミス・シャンシャイン Eヘアスプレー Fハッピーフィート Gラブソングが出来るまで Hナオミ・ワッツ プレイズ エリー・パーカー I善き人のためのソナタ

あれあれ、主人公は僕だった プロジェクトBB パヒューム あるスキャンダルの覚え書 レミーのおいしいレストラン が。

邦画
@魂萌え Aしゃべれどもしゃべれども Bそれボク C大日本人 D怪談 Eめがね F続・三丁目の夕日 Gハチミツとクローバー H酒井家のしあわせ IXX ワーストは勿論 象の背中

テレヴィ
@拝啓、父上様 A医龍2 Bわたしたちの教科書 CSP Dハケンの品格 Eバンビーノ Fガリレオ

以上。

映画ホームへ