佐渡テレビのNEWS記事より
本間中将の書 半世紀ぶりに家族のもとへ。
2006/10/30
悲劇の将軍として知られる本間雅晴中将の書の掛け軸が佐渡へ戻り、きょう報道陣と関係者に公開されました。
本間雅晴中将は、佐渡宮川の出身で、昭和16年にフィリピンで連合軍と激しい戦いを繰り広げアメリカとフィリピンの軍を降伏させましたが、終戦後に行われた軍事法廷で死刑判決を受けて銃殺され、悲劇の将軍として知られています。
きょう公開されたのは、「大和魂」と書かれた書の掛け軸です。
この書は、第二次世界大戦中の昭和15年、中国の野戦病院で本間中将が書いたもので、戦後、連合軍がすべてを持ち去ろうとするさなか、当時、従軍看護婦として隊員の看護に当たって松島久江さんが腹巻の中に抱えて大切に持ち帰ったものです。
松島さんは、今年5月に亡くなりましたが、遺言で、書を遺族の元へ戻して欲しいと親族に託しました。
きょうは、本間中将の家族に手渡される前に、報道陣や関係者に公開され、今回の経緯や携わった人たちの思いが紹介されました。
終戦後、連合軍が本間中将に関わるものすべてを自宅から持ち去ってしまったということで家族のもとには何も残されておらず、家族は、本人直筆の貴重な書を特別な思いで待ち続けていました。
この後、書は関係者によって家族に手渡され、本間中将自身が果たせなかった日本へ、そして家族のもとへの里帰りを果たしたということです。
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